屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島丼紀行

屋久島丼紀行 第12回-車で24時間走っても食べられない丼

拝啓 所用にて屋久島-京都間を車で往復しておりました。今回の往復の目的の一つにしたのは車で24時間丼紀行。島では24時間走っても食べられないのに、街では24時間いつでも食べられる丼巡りです。 九月末、二日間の欠航明けのフェリー屋久島2でしたが無事鹿…

屋久島丼紀行 第11回-空の玄関もう一つの特産丼

拝啓 台風21号は与那国島で最大瞬間風速81.1メートルを観測し、1957年の観測開始以来、最大を記録。全国の観測史上4位となったとのこと。千キロ以上も離れた屋久島では二日連続でフェリーの足を止め、飛行機も厚い雨雲に阻まれて着陸不能になりかけ。島に入…

屋久島丼紀行第10回-海鮮丼は海鮮チラシであるべし

拝啓 「漁港あるところ海鮮丼あり」が日本の常識かもしれません。ところが、屋久島の南部の中心安房港の周辺では「海鮮丼」を売りにしているお店は先ごろ閉店したお寿司屋さん以外で目にすることはありませんでした。 その一方、北部の宮之浦では「屋久島お…

屋久島丼紀行 第9回-丼はハイブリッド文化の象徴

拝啓 この5年ほどの間にあちこちで飲食店が増えてきた屋久島。地元の方が開くお店はお食事処といった趣の店が多く、移住者が開くお店はエスニックだったり創作料理だったりそれぞれのお店の個性が割とはっきりしています。 そうした中で今回ご紹介するのはGW…

屋久島丼紀行 第8回 名に隠された丼の真の姿二つ

拝啓 日本語は何かをあからさまに表すことをためらう性質を持っています。 「忌み言葉」なるものは縁起の悪い言葉を良い言葉に置き換えて果物の「ナシ」は「アリの実」、「スルメ」は「アタリメ」、結婚式の「閉会」は「お開き」などと言い換えます。 それと…

屋久島丼紀行 第7回 思い通りの親子丼と思いがけない海老丼

拝啓 世知辛く、ときに切ない世間を渡っていると、何とも言えぬ倦怠感、軽い無力感や脱力感に憑りつかれがちです。 そんな時、自分がぼんやり思い描いていた素敵な何かと出会ったり、自分の既成概念をガシャリと打ち砕いてくれるような発見をした時、大げさ…

屋久島丼紀行 第6回 宮之浦の飛魚丼

拝啓 前回の丼紀行では、屋久島らしい丼として安房の麻婆丼を紹介しましたが、もっと素直に単純素朴に屋久島らしさを感じたいという観光客の方もいらっしゃるかと。 そこで屋久島の特産海産物の代表トビウオを使った丼をご紹介します。 これまでの5回は島の…

屋久島丼紀行 第5回 安房の麻婆丼

拝啓 屋久島と言えば縄文杉、もののけの森、九州最高峰1,936mの宮之浦岳といった具合に山をイメージする方が多いでしょう。 ガイドブックに載っている特産物は首折れサバやトビウオやカメノテなどの海産物、タンカン・ポンカン・お茶・ウコンなどの農産物。…

屋久島丼紀行 第4回 安房のステーキ丼

拝啓 重陽の節句も過ぎ、六角堂のある屋久島麦生では日暮れが早くなるとともに鈴虫の音も高くなり、秋の駆け足を感じます。 今日も六角堂コテージは2泊3日の弾丸旅行で縄文杉と宮之浦を縦走された元気な男子学生5人組さんが昼前にチェックアウト。 入れ替わ…

屋久島丼紀行 第3回 尾之間の牛丼

拝啓 関東から東北にかけてお住いの方は記録的な豪雨で難儀をされているご様子。 それをニュースで知りながら呑気に丼巡りをしているのは申し訳ないようですが、やりかけると納得するか飽きるかくたびれて寝込むかするまで続けたくなる難儀な性分をお許しく…

屋久島丼紀行 第2回 春牧のカツ丼

拝啓 子供の頃から、思い立つと居ても立っても居られない性分。 丼巡りをするならば、あそこは絶対外せないと思う店、「みち草」さん(http://4travel.jp/domestic/area/kyushu/kagoshima/rito/yakushima/restaurant/10194116/)に参りました。 安房から麦生方…

屋久島丼紀行 第1回 栗生の天丼

拝啓 まだまだ夏の名残の入道雲も立ちながら、夜になれば鈴虫のリ~ンリ~ンが六角堂を包み込む初秋の屋久島。 無性におなかがすくのも秋の兆しのせいでしょうか。 そんな時欲しくなるのがガツガツガッツリ掻き込める丼。 今日は月に一度の診療所通いのつい…