屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島丼紀行第10回-海鮮丼は海鮮チラシであるべし

拝啓

「漁港あるところ海鮮丼あり」が日本の常識かもしれません。ところが、屋久島の南部の中心安房港の周辺では「海鮮丼」を売りにしているお店は先ごろ閉店したお寿司屋さん以外で目にすることはありませんでした。

その一方、北部の宮之浦では「屋久島お魚net」(http://yakushima-osakana.net/restaurantsguide.html)に紹介されているように海鮮丼を標榜するお店がいくつか。今日は宮之浦に出かけた折、お土産物屋&レストランの『ふるさと市場』の前を通ると「海鮮丼」の幟が。

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これは何としても食さねばと入店。メニューにはカレーと共に丼の品々も。

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850円のおすすめランチもありますが、ここは初志貫徹と「お勧め料理 あら汁・小鉢お漬物付き海鮮丼」を注文。

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待つことしばし、彩鮮やかな海鮮丼がやって参りました。

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中央にそそり立つのがエビ、時計回りに手前からカツオ、ホタ(標準和名アオダイ)、アカバラ(標準和名ヒレナガカンパチ)、トビウオ。ほんのり甘いたれにワサビを溶いて掛け回し、それに口を付ける前にまずはあら汁。魚のうまみが出た良い塩加減。小鉢のつくねに口を付けてからおもむろに丼へ。

刺身の切り口も滑らかで、如何にも観光地らしい万人受けする味付け。ただ「丼」だけあってご飯は暖かく、のんびりしていると刺身に熱が移ってしまいそうです。

ここで改めて思い知ったのは、お造りにはやはり酢飯が似合うといいうこと。ただそれだと「海鮮丼」ではなく「海鮮チラシ寿司」になってしまいます。丼の名を取るかチラシの実を取るか、悩ましいところです。

しかし、ウィキペディアの海鮮丼の解説(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E9%AE%AE%E4%B8%BC)にもあるように、海鮮チラシを海鮮丼と呼んで差支えがなければ、「なにとぞ海鮮丼は酢飯でありますように」と願わざるを得ませんでした。

敬具