屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島丼紀行 第11回-空の玄関もう一つの特産丼

拝啓

台風21号は与那国島で最大瞬間風速81.1メートルを観測し、1957年の観測開始以来、最大を記録。全国の観測史上4位となったとのこと。千キロ以上も離れた屋久島では二日連続でフェリーの足を止め、飛行機も厚い雨雲に阻まれて着陸不能になりかけ。島に入る人も出る人も気が気でない日々が続いています。

そんな屋久島空港の食堂「エアポート やくしま」には各種丼がありますが、

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今回ご紹介するのは飛魚丼でもエビ丼でもなく『とろろ丼』(580円)。券売機で買った食券を窓口に渡して待つことしばし。「とろろ丼お待ちの方~」という呼び声に窓口まで受け取りに行くと……「とろろだけをまずは味わえ」といわんばかりの盛り付け。

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卵を割り溶き、とろろと混ぜ、たらりと垂らす甘口「屋久島醤油」

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はい、とろろ丼の出来上がり。

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屋久島らしさを演出する「食」はトビウオや首折れサバにタンカンやお茶、焼酎などが有名ですが、忘れてならないのが「屋久とろ」。屋久トロとはインドネシア原産の「ソロヤム」という山芋の一種で独特の粘りがあり、おろして丸めて素揚げにした料理がことのほか美味。20年ほど前から屋久島で栽培され始めたそうで、冷凍パックはお土産にも喜ばれています。

その屋久とろが「とろろ丼」にどれだけ使われているのか分かりませんが、バスのお兄さんのような大きさのプロペラ双発機で島を訪れて下さるお客様にとって、とろろ丼は「身体と財布に優しい丼」であることに間違いはありません。

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敬具