屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島うどんドン 第1回 北のヤマガラ 南のオアシス 女将の出汁の温かさ

拝啓

もう先月末のことになりますが、

久しぶりに宮之浦の「やまがら屋」さんで昼食を。

いつもなら「おまかせ定食」を頂くところなのですが、

この日は何やら季節の野菜天麩羅に惹かれて、

うどんとその日のおかずの一品だった豚肉料理(名前を忘れてしまった)をセットにして頂くことに。

滋味たっぷりのお出汁が舌から喉を通るたび、

香りが鼻に抜けるごと、

幸せな気分に。

 

元より麺類が好きなのですが、外食時はウドンよりソバ、

より日常的にはラーメンを頂く機会が多くなりがち。

その第一の原因は「冷凍讃岐うどんと市販の出汁がかなりの高水準で、

家でも手軽にそれなりの味を楽しめること。

それに対して打ち立ての蕎麦、じっくり仕込んだラーメンのスープはそれなりのお店でしか味わえないもの。

 

ただ、今回やまがら屋さんで頂いた出汁の風味と季節の野菜天麩羅の取り合わせに何かが弾けたよう。

 

そこでこの春、屋久島うどん巡りの旅に出ることに。

 

さてお次はどこにと思った先は、

安房から麦生に移転した「オアシス」さん。

「おうちごはん」のメニューには「今日のうどん」がありました。

混み合う昼時を避けて3時過ぎに伺ったのですが満席。

そこで所用を済ませて4時半ごろ再訪。

三角の油揚げにオアシスさんお得意の丸いつけ揚げ(トビウオのすり身揚げ)がぷかりと並んで愛らしげ。

「『今日のうどん』の名前は何でしょう?」と伺えば、

かき揚げやら山菜やらいろいろなおうどん作ろうと思ってメニューは『今日のうどん』にしてあるんですが、結局ずっと一緒になって……名前は特にないんです」とのこと。

 

「明るいきつね色の揚げ三角」の隣に「こげ茶色の揚げ丸」がセットなら、

屋久島たぬきつねうどん』という名は如何でしょうか?

と提案しようと思いましたが、余計なお世話と思われそうで止めときました。

 

1月の旅行記で関西のキツネとタヌキの違いについて触れましたが、

旅のまとめ その③ 特急サザンと特急くろしお 波乱の移動 - 屋久島六角堂便り~手紙 (hatenablog.com)

関東のタヌキうどんは揚げ玉載せ。

京都のタヌキうどんは刻み油揚げに餡を掛けた餡掛けうどん。

揚げ玉が乗ったのは「ハイカラうどん」などと称しております。

大阪ではタヌキ蕎麦はあってもタヌキうどんはございません。

 

言葉はイメージ、イメージは新たな発見と創造。

『タヌキツネうどん』とメニューに掛かれていたら、どんなんやろ⁈との好奇心で食欲も掻き立てられるかも。

どうせなら『コブタヌキうどん』『キツネコうどん』のシリーズも……などと未練がましく思いつつ、

なんにせよワンコインで頂ける温もりのあるおうどんに合掌。

 

叶うなら、その週のランチのおかずの一品と組み合わせて「今日のうどんセット」もご用意頂けたら、なお有り難いかと。

 

敬具

追伸

実はこの新企画、屋久島の春の珍事がきっかけに。

それは島の6件のカフェが同時期に臨時休業されるという異常事態。

その詳細は次回ブログ屋久島Pork  Song第1回』で。

屋久島 Pork Song 第1回 mori cafe ビタミンB1尽くし 私は今日まで 生きてみました - 屋久島六角堂便り~手紙 (hatenablog.com)