屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島丼紀行第62回&屋久島トッピーサバダバ 第16回 島の海が丼に 一湊 一湊食堂

拝啓

ず~~~っと気になっていながら伺うことができないでいた、

一湊の一湊食堂 | Facebookさん。

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メニューは「海鮮丼セット」と「うどんセット」の二種類のみで20食限定。

営業は日曜日のみ。

 

たまたま宮之浦に所用ができたため、一湊まで足を延ばして頂くことに。

場所は一湊公民館。

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靴を脱いでスリッパに履き替え、メニューを確認し……

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迷わず「海鮮丼セット」を注文。

待つ間、壁に掲示された一湊の歴史を紹介する写真をとっくりと。

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で、

登場したのがこちら。

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吸い物とアラ炊きが付いた海鮮丼。

真ん中のエビはどうなんだか分かりませんが、

取り巻く五種類の刺身は島の港から上がった「地魚」。

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上から時計回りで、

ミズイカアオリイカ

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アオリイカ (シロアオリイカ) | 市場魚貝類図鑑 (zukan-bouz.com)

チレ(アカタマガシラ)

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アカタマガシラ | 魚類 | 市場魚貝類図鑑 (zukan-bouz.com)

首折れサバ(ゴマサバ)

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ゴマサバ | 魚類 | 市場魚貝類図鑑 (zukan-bouz.com)

ホタ(ウメイロ)

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ウメイロ | 魚類 | 市場魚貝類図鑑 (zukan-bouz.com)

ムロアジ

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ムロアジ | 魚類 | 市場魚貝類図鑑 (zukan-bouz.com)

屋久島の11月の海が丼に凝縮。

 

刺身はコリプリ。

サバを刺身で頂けるのは漁港ならでは。

中でも一番口に合ったのはムロアジの炙り。

魚の旨味と香ばしさがふふふ~んと味わえました。

ただ、海鮮丼には「ワサビ」を付けてほしかった。

できる事ならガリも。

島の漁師さん達や魚を食べつけている島民はワサビなんぞは余計なもんだと感じていらっしゃるのかもしれませんが、

“魚素人”の私や街の観光客の方は薬味を望むかも。

 

などと思いつつ、ご馳走様でした。

と、箸をおいて再度メニューを改めて眺めれば……

 

なんと!

「うどんセット」には「漬け丼」が付いているではありませんか。

うどんの名に惑わされてそれに気付かなかったとは、迂闊、不覚!

次は何時伺えるか分からぬ一湊食堂。

ここで悔いを残してはならじと「すみませ~~~ん」。

と、注文したのが「うどんセット」

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漬け丼は、島の南でよく出されるトビウオの漬け丼ではなく、

何と鯖の漬け丼!

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新鮮なサバのコリッとした食感が残ったまま、

程よい漬かり具合に身の旨さが引き立っておりました。

そしてうどんにはサバ節とつけ揚げ。

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こちらのつけ揚げもまた、

トビウオに加えてサバのすり身がミックスされたものだとか。

その歯触り舌触りと旨味は、これまで島で頂いたつけ揚げの中で一番かとも。

うどん出汁はサバ節と宗田節で取ったスッキリとして旨味がたっぷり。

アラ炊きは多少骨が気になりはしますが、

甘辛さが定食のよいアクセントに。

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刺身がお好きな方には海鮮丼がよろしいでしょうが、

個人的にはサバの漬け丼が一押し。

ネーミングは「サバ漬け丼セット」に代えられた方がよろしいかと。

 

欲を言えば、

うどんは生姜たっぷりの餡掛けうどんがピッタリかと。

それなら1,500円出しても惜しくはないと思うことしきり。

 

ただ、食堂で調理されていらっしゃるのはボランティアの方。

日頃は木材関係の仕事をされていて、

「島の魚をたくさんの人に知ってほしい」

「たくさんの人に魚の美味しさを知ってほしい」

「そして島の漁師さんたちを応援したい」

との志で日曜だけ食堂を開いていらっしゃるとのこと。

2019年2月5日と7日のFacebook記事には次のような文章が。

2月5日

一湊食堂の目的は
一湊の港町復活と
一湊の人口減少対策
なにより魅力ある地域づくりを
目的にかかげてます!
先日ご来店いただきました方々楽しいお話をありがとうございました。
一湊食堂の成り立ちや目指している姿をお聞きいただきありがとうございます!
またたくさんの漁師の方々の
ご協力ありがとうございます!
これからもますます頑張っていきます!
僕らはこの生まれ育ったこの
一湊を死ぬほど愛してます(^^)

2月7日
一湊食堂は2年前に結成されました。
一湊では、はめつけ隊や消防団、一湊を語る会などたくさんの地域団体が日々汗を流して地域活動を行っています。

それでも人口減少は止まりませんしお金が落ちる訳でもありません。

すこしでもみんなの活力になるために、一湊に違う風を吹かしたい。

そんな思いで運営してます。
現在一湊食堂は地元の有志が4人で運営しています。

 

欲を言っては罰が当たると反省。

 

壁に掛けられた写真には、

漁が盛んだったころの勇壮な姿が。

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ところが今や、

一湊で出漁している船は八隻のみだとか。

高齢化や後継者難がその主な理由だとも。

 

そう言えば、

一湊公民館の斜め向かいにある願船寺さん。

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浄土真宗大谷派のお寺ですが、その鐘楼の脇に一言。

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肝に銘じさせていただきました。

 

一湊の近代史にご興味をお持ちであれば、こんな冊子も。

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中には集落を分けることになった宗教にまつわるお話も。

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一湊公民館で分けて頂けます。

 

そして、

その後伺ったのは志戸子のガジュマル公園前の出店。

屋久島の各集落ではブログやフェイスブックなどで様々な取り組みや季節折々の行事などをお知らせされておりますが、

志戸子集落 | Facebookで知ったのがおでんの販売。

お腹は結構膨れておりましたが、せっかくなので立ち寄ることに。

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お姉さま方が笑顔で迎えて下さいました。

練りカラシをた~~~ぷりつけて頂いたおでんを、

目の前の防波堤ですぐさま頂くことに。

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7種入って300円は集落のボランティア店だからこそのお値段。

ほんのり甘くすっきりとした出汁がジンワリ沁みた熱々おでんを

潮風に吹かれながら頂く気分は最高。

 

ご馳走様でした。

 

島の南では飲食店の出店ラッシュが続いておりますが、

移住者の少ない島の北側では地元の方々が、

集落の活気を取り戻そうと頑張っていらっしゃる姿に感銘を受けた一日。

 

先日のブログ「屋久島丼紀行第61回&おみずの島プロジェクト 狸が呼び寄せるASEAN 尾之間 サンキュー食堂」でも触れましたが、

島のニュースサイト「ほっとやくしま」で訴えられている屋久島の人口減少は喫緊の課題。

localmedia-yakushima.blog.jp

その上、

NHKオンデマンドで外国人技能実習生の置かれた状況を見聞きするにつれ、

www.nhk-ondemand.jp

www.nhk.jp

彼らを支援しつつ島の活性化を果たす道筋を、

何とか見出していきたいもの。

 

屋久島を日本の端っこの離島ではなく、

ASEANポリネシア中南米と向き合う日本の勝手口として位置付けてこそ、

屋久島=日本の新たな未来が開かれるのではないでしょうか?

 

敬具

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