拝啓
鹿児島では皆さん完全な冬の服装でコートやマフラーを身に着ける女性の方も見受けられましたが、屋久島ではさすがにそこまでは。
それでも例年にない寒さに加え、降り続く雨で気も塞ぎがちになりますが、
元気にお店を開いているキッチンカーを見ると励まされます。
こちらは、高平の「にこにこ市」の駐車スペースで、
この夏から開業された「屋久然」さんのキッチンカー。
女性お一人でのオペレーション。
最初に伺った時は「豚なんこつカレー」と屋久然さん特製「屋久鹿肉水ギョウザ」をテイクアウトさせていただきました。
六角堂まで車で2分ほど。
暖かいまま到着。
屋久然さんの畑で採れた野菜も盛り付けられ、豚なんこつはしっかり煮込まれ、スパイスの風味もふんわり。
そして「屋久鹿肉水ギョウザ」。
しっかり具材が詰まっていて、鹿肉特有の臭みもほとんどなし。
スープの味付けもギョウザにピッタリでした。
カレー700円+ギョウザ300円=1,000円は、かなりのコストパフォーマンス。
舌もお腹も懐も満足いたしましたが、
これでお商売を続けていくには、かなり多くのお客様のご来店が必要かと。
そう思って翌日、
今度はラーメンを頂きに。
スッキリとしたお味の「しょう油ラーメン」には島のハンダマが添えられてさっぱりとした味わい。
それでいてチャーシューはしっかりとした触感とお味。
この日は小雨が降っておりましたが、にこにこ市の小屋の軒下でフーフーさせながら頂く情緒は格別でした。
さて、
2022年はほかにも二台のキッチンカーが登場。
その一台は夏の間、一湊海水浴場でただ一軒の浜茶屋として開かれていた「TRIP CURRY」さん。
こちらも女性お一人での営業です。
鯖が特産の一湊で頂くからにはと思い、
お値段は張りますが「サバ節ドライカレー」を頂くことに。
家族連れが戯れる海辺の風景を眺めながらのカレーもまた、良いものでした。
秋になると、そのTRIP CURRYさんは屋久島町役場前の広場で営業。
これは屋久島町が「屋久島町庁舎の利用者へのサービス向上と、コロナ禍におけるテイクアウト営業の普及促進及び島外からのビジネス・観光客への屋久島地杉のPRを図ることを目的に」企画された取り組みに参加されたもの。
本庁舎「大屋根のひろば」キッチンカー移動販売事業者募集について|人と自然と。世界自然遺産屋久島
そこでは「フォワジャオ(花椒)香るポークカレー」を頂くことに。
広場の隅のベンチに座っていただきまーす。
島の他店では味わえない、良い香りでした。
そのTRIP CURRYさんも12月には島を離れて東京に向かわれたご様子。
https://www.instagram.com/trip_curry.yakushima/
また春にお会いできれば幸いです。
なお、この町役場の取り組みには、
キューバサンドの「VIVA」さんも参加されていたようですが、
頂くチャンスがありませんでした。
さて、今年始動した3台目は、
空港近くにある「RAKUSA ホテル」さんが運営するキッチンカー。
こちらは男性お一人でタコライス中心の営業。
屋久鹿50%+豚・牛=「ハーフ&ハーフ」のタコライスを注文。
せっかくなので、少しばかり車を走らせた小瀬田のふれあいパークで頂くことに。
レタスのシャッキリした触感と肉の旨味が佳いコンビネーションでした。
ただ残念なのは、秋になってその姿を見ないこと。
「種子島や鹿児島まで回っていく予定です」と伺っていたので、
どこかの空の下で元気にお商売されていることを祈っております。
ついでながら、
屋久島には年に数回、全国チェーンのファストフードのキッチンカーがやってまいります。
今年見かけたのは、吉野家のオレンジドリーム2号。
そして、PIZZA-LA。
12月にはまた、ケンタッキーフライドチキンもやってくるのでしょうか?
こうしたキッチンカーの取り組みを本気で支えるならば、
屋久島町は屋久島と種子島をつなぐ町営船フェリー太陽の運賃補助を。
あるいは十島村の「フェリーとしま2」や
北隣の三島村の「フェリー三島」との共同運航を実現し、
「鹿児島本土」とは別の地域・物流ネットワークを生み出すことこそ、
観光・移住、定住促進に繋がるのだ……
と、「お水の島プロジェクト」への思いが、うっすら沸いてまいりました。
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敬具