屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

おみずの島プロジェクト 海のヤポネシアラインに浮かぶ新太陽

 の続編です。

 

拝啓

今日も、

折田汽船の「フェリー屋久島2」は海上シケのため欠航。

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屋久高速船「トッピー&ロケット」は
運航していましたが、
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高速船は旅客のみのため、
生活物資や宅配便が届かず往生する島民多数。
自家用車でご来島のお客様は足止め。
 
さて、屋久島と鹿児島や他の島を結び、
旅客乗船可能なフェリーは他にも。
 
鹿児島-種子島-屋久島を結ぶ
「フェリーはいびすかす」
屋久島町町営船「フェリー太陽」
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そして、名瀬(奄美大島)から鹿児島に向かう
下り便の「波之上」
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ただし、こちらは4日前に1名以上の予約がなければ寄港しませんが、
「A"LINE ツアー」も企画。
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また、
屋久島には寄港しないため島民は、
その姿を見かけることがあっても、
ほとんど乗ったことのない
屋久島近海の離島と鹿児島を結ぶフェリーが何隻も。
 
鹿児島と種子島を結ぶ
「プリンセスわかさ」
http://cosmoline.jp/
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鹿児島と三島村を結ぶ
三島村村営定期船「みしま」
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鹿児島と十島村₋名瀬(奄美)を結ぶ
十島村村営定期船「としま2」
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これらの船の概要を一覧にしたのが次の一覧表。
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Wikipediaの記事を基に作成
船の所有者も運用者も違えば、それぞれの船が誕生した経緯も様々。

ジェットフォイルの新造は先が危ぶまれていましたが
離島航路の高速船が存続の危機 「新船建造」に立ちふさがる壁とは
https://www.j-cast.com/2016/04/03262600.html?cx_recsOrder=1&cx_recsWidget=articleBottom
少しばかりの光明も
ジェットフォイル、四半世紀ぶり国内建造 東海汽船の「結(ゆい)」デザイン発表
https://www.j-cast.com/2019/06/06359395.html?cx_recsWidget=articleBottom&cx_recsOrder=3#cxrecs_s
ただ、建造費は1隻約50億円……

車載可能なフェリーは老朽化が進み、
最近新造船になったのは、
昨年就航した「としま2」ぐらい。
「フェリーとしま2」初お目見え
18年ぶりに更新した新船建造費は約42億6000万円。
悲しいかな、
トカラは屋久島ではなく奄美に目が向いている様子。
 
国などからの補助金が出るとはいえ、
町営・村営・民間を問わず、
自治体や一企業で離島の足を支えることは困難。
しかも
最大の問題は、空路と同じく
種子・屋久・三島・十島(トカラ)相互を結ぶ航路の貧しさ。
 
チャーター高速船で屋久島・種子島薩摩硫黄島を巡るツアーがありますが、
せめて週1便でも定期便が運行されれば……
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さて、
寿命を迎えた屋久島の町営船「太陽」代替え船新造業者が決まったことが、
役場のHPでも案内されていますが……
その費用は16億5000万円
 
屋久島町が近海の船の所有・運用者の枠を超え、
新たな海のネットワークを構築する手立てを見出し、
薩南諸島文化圏を生み出す。
そんな海のヤポネシアラインの象徴として
新太陽を運航することが望まれます。
 
さらに、
そのヤポネシアラインを陸と一体化させる試みに繋げる。
そのツールが次の二つ。
一つは、
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写真はかつての青函連絡船
そしてもう一つが
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鹿児島中央駅発・屋久島小杉谷行き路面電車
 
また始まった……と思わずに、
次回乞うご期待

敬具