屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島トッピーサバダバ 第5回 都より来りて都へ向かう鯖

拝啓

屋久島は一年中緑の島。季節によってその緑の色合いは微妙に変化して飽きることはありませんが、紅葉を愛でられる場所はごく僅か。一方、京都では紅葉の名所が大変な賑わいになる頃かと存じますが、京都の秋の楽しみは何といっても「鯖寿司」。昔は各家庭で「お母さんの鯖寿司」がお祭り前には必ず作られておりました。
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いわゆるバッテラ(箱寿司)ではなく、身の厚い鯖を三枚に下ろして昆布に巻き、酢で締めた鯖がドーンと寿司飯の上に載っている逸品は一本数千円
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「いづう」が有名ですが、ネット上でも様々紹介されているように、京の鯖寿司名店は数知れず。

海のない内陸の町であるがゆえに発達した塩鯖、締め鯖ですが、古来から京への鯖の供給地だった若狭・小浜でも美味しい鯖寿司が頂けます。

翻って、屋久島。「首折れサバ」など都会に出荷される上物があり、サバの枯節も関西の高級料亭で使われています。なのに、島で水揚げされた鯖を使った鯖寿司を気軽に頂けるお店の、何と少ないことでしょう。

そんな鯖寿司事情の中で、闇夜を照らす灯台の如く宮之浦の県道沿いに佇んでいるのがテイクアウト専門の「笹寿し 明源しの」さん。

イメージ 2店内に入ると、ショウケースの中から愛らしい招き猫がいらっしゃいませ。
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寿司弁当やちらしもあるようですが、ここはやはり「鯖の押し寿し」「あぶり鯖」の小さいサイズを一本ずついただくことに。
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待っている間、紫芋の団子とお茶を振舞って下さり、聞けば焼きそばとお好み焼きも一時間ほど前に電話で予約しておけばテイクアウトできるそうな。寿司屋さんのお好み焼きとはどんなんやろと興味津々、次回は予約してきますとお伝えして、一路六角堂へ。
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包みをほどけば、量感たっぷりの押し寿司二種。
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小皿に盛れば押し寿司にしては上出来の身の厚みで高級感も。
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島特有のやや柔らかめの寿し飯ですが、脂が程よく乗った締め鯖も炙り鯖も堪能させていただきました。どこの港で上がった鯖かは敢えて伺いませんでしたが、「これで600円は街ではありえない美味しさ」とおっしゃる観光客の方がいらっしゃるのもうなずけます。

ただ、もっとお手軽に鯖の押し寿司を頂くならば、夜7時過ぎのAコープ尾之間店。うまくすると、税別398円の笹の葉鮨 のきば 鯖押し鮨」が半額で。
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ラベルを見れば製造者は鹿児島市武1-27-16(株)海幸 笹の葉鮨 軒端
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ネットで確認すれば「笹の葉鮨 軒端・海幸 アミュプラザ鹿児島店」と同じ。
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海幸さんのHPはhttp://www.kai-ko.jp/ ;
小皿に盛れば、それ相応の出来栄えで
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駅前の鯖鮨」を離島の夕食の一品としてつまむ幸せ。

この数年、島では新たな魚料理を開発・普及しようと励んでいらっしゃる方も増えてきた屋久島・種子島。島で水揚げされたサバを柱に日替わりで様々な魚の押し寿司を味わえ、島押し寿司が遠く離れた街の夕食の一品として楽しんでいただけるような日が来れば、島の魚文化の新たな文明開化かと。

刺身に勝る魚料理はないというのは海洋国家日本国民の思い込み。平安時代から保存食として始まり江戸時代に花開いた京の鯖文化、酢締めだけでなく西京漬けまで発酵魚文化を島に移植する時が来ているのではないかと舌鼓を打つ秋の夕暮れでした。

敬具

屋久島トッピーサバダバ インデックス

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安房 屋久島町漁協 トビウオ漬丼セット
安房  ファミリーレストランかもがわ 焼き魚定食 サバ・トビウオ
春牧  喜楽里 焼き魚定食 サバ