拝啓
島に住みながら高価なため、めったなことでは口に入らないのが首折れサバ。
Wikipediaで検索すると……
「首折れ鯖(くびおれさば)は、鹿児島県屋久島で水揚げされるゴマサバの現地名のこと。歴史的には、主に屋久島北部の一湊(いっそう)漁港等で水揚げがされてきたことが知られている。屋久島では東シナ海側から日本海側の方で獲れるものをこう呼ぶ。血液を抜くためと鮮度を保つために、漁獲後すぐに首を折ることからその名が付く。マサバに比べて脂肪分が少なく、刺身にすると身の締まった歯ごたえが味わえる。また屋久島は古くから、とれたサバを利用して「さば節」を加工してきた。主にそばなどのつゆだし用として重用されてきた。」
六角堂コテージにご滞在のお客様にも、このようにご説明申し上げて居りましたが、先日、安房の『いその香』さんで意外な事実を知ることに……
暖簾をくぐると、上と
下から招き猫がお出迎え
座敷に座って「本日のおすすめ」から「首折れサバの刺身」を選び
待つことしばし……
“光もの”の名の通り、妖しく青光る首折れサバの登場。
初めて首折れサバを召し上がる連れの方がいらっしゃったので女将さんに講釈をお願いすると、「釣ったばかりの魚は暴れて溜まった乳酸で身が固いので、一晩生け簀で休ませ、それから首を折って鮮度を保つ。
一湊の漁師さんはそうしたサバの〆方をよその漁師に教えない」とのこと。
グルメ番組で釣りあげたばかりの魚を「身がコリコリで美味しい!」などと笑顔満杯で伝えるレポーターがいらっしゃいますが……
裏メニューの海鮮丼を頂き
レジでもう一匹の招き猫と女将さんの笑顔に見送られ、
今日もご馳走様でした。
その数日後、六角堂コテージにご滞在のお客様の中には魚や肉が苦手な方もいらっしゃり、
野菜メインのお食事処をご案内する参考にと原集落の農家食堂「なからせ」さんに伺うと、
そこでもう一つの伝統的なサバに……
当日のメニューは……
待つことしばし、「屋久島農家のうちごはん」の登場です。
さっくり揚がった衣が嬉しい野菜の天ぷら、もっちりねっとり「かわひこ」は今まで島で食べた中で一番おいしい里芋。
さらにちょっぴり添えられた「さば味噌」がえも言われぬ味わい深さ。
足の速いサバを保存できるようサバ節に加工してきた島の食文化。
農家食堂であればこその一品かと。
デザートはタンカン農家さんらしくタンカンピール。
ポンカン-タンカンの収穫時期となる12月から春まで、なからせさんは「農繁期休業」とのこと。
漁師の伝統と農家の伝統。それを引き継ぐとともに更なるサバの加工文化が花開くことを願ってやみません。
敬具
屋久島トッピーサバダバ インデックス
春牧とび魚祭り とびまる君
Aコープ尾之間店「さば塩焼き弁当」(398円)
Aコープ安房店「さば塩焼き弁当」(420円)
笹寿し 明源しの 「鯖の押し寿し」と「あぶり鯖」
Aコープ尾之間店「笹の葉鮨 のきば 鯖押し鮨」
安房 かたぎりさん とびうおひつまぶし
安房 ファミリーレストランかもがわ 焼き魚定食 サバ・トビウオ
春牧 喜楽里 焼き魚定食 サバ