拝啓
屋久島の特産海産物と言えば、首折れサバとトビウオ。
首折れサバは高級品なので日常の食卓には上りませんが、
トビウオはスーパーでも4尾250円ほどで売られている大衆魚。
六角堂の接客&予約担当従業員ニャーは、コテージの予約を取ると特別手当として小さい頃から大好物のトビウオ一匹が支給されます。
ただ、家ではさばくのが面倒で後始末も匂いがきつくて大変。
そこで重宝されるのが「つけ揚げ」。
【屋久島】のソウルフード! みんな大好き「飛び魚のつけ揚げ」 - レアニッポン|Powered By Beginでは
「新鮮なトビウオをミンチにして揚げた、屋久島版さつま揚げ“飛び魚のつけ揚げ”は、大人から子どもまで、島のソウルフードとして愛されています。」と紹介も。
とりあえず、つけ揚げ入れておけば何でも「屋久島風」になってしまうのが島の実態。
そんなマジックを利かせた冷やし中華が島の北と南の島民や観光客にも愛されている二店で頂くことが。
その一つが宮之浦のそば処「楓庵」。
冷やし中華の幟が海風にはためいております。
夏休みとあってか、店内の座敷は家族連れで満席。
入口近くのテーブル席に座ってメニューを確認。
夏のお薦めシートが嬉しい。
「冷やしたぬき」にも心惹かれましたがここは初志貫徹。
ちなみに京都の「たぬきうどん」は短冊状に切った油揚げと九条ネギをうどんの上に載せてあんかけにしたもの。
「きつねうどん」は味のない短冊状の油揚げが載ったうどん、
甘辛い油揚げが載ったのが「甘ぎつね」。
「たぬき」も「きつね」も地方によって化けるところが面白い。
ご興味のある方はこちらのサイトで。
ゆで卵の陰に隠れているのはチャーシューではなく、つけ揚げの短冊。
「屋久島冷やし中華」とは名付けておりませんが、麺は細目でたれの穏やかさが屋久島の雰囲気を感じさせてくれます。
以前ご案内したことがございますが、楓庵さんのメニューには「島特産のトビウオのすり身を揚げたつけあげ、アオサ、サバ節、とろろ芋、それに木霊をかたどったかまぼこ入りの屋久島ラーメン」も。
さて、もう一品は安房の「ファミリーレストランかもがわ」さんの冷やし中華。
外国からの観光のお客様も多いお店なので、
メニュー表には“cold chinese noodles”の表記も。
その冷やし中華のトッピングにもつけ揚げがゴロリと。
こちらの麺はやや太めで、たれはしっかりとした味付けですが島風に酸味控えめ。
かもがわさんらしくしっかりとした食べ応え。
ただ、楓庵さんにせよかもがわさんにせよ、ほかの幾多のお店にしてもつけ上げはあまりにも地味な見栄え。
知らない人にしてみれば、固めのさつま揚げといったぐらいの印象かと。
やはり屋久島空港の食堂「エアポートやくしま」で頂くことのできる「トビウオ丼」のような、派手さを持ったインパクトのある飛び魚冷やし中華があってほしいところ。
一方、とあるお店の新規開店準備中の報を先日Facebookで目にし、連日の暑さと肉体労働と夕方のウォーキングで夏バテ気味なのを解消しようと、鴨川さんでは冷やし中華に加え「とんかつ」の単品も注文。
こちらもしっかりとした食べ応えで、豚を満喫。
開店準備中のお店とは尾之間の旧「モッチョムビュー トーン」さん、前「すし将」さんの閉店の後、しばらく空き家になっていた店舗で開業予定の「屋久島 Thank You 食堂」さん。
10月に「とんかつ屋」としてプレオープンだとか。
コロナ禍で沈滞気味の屋久島に「カツ!」を入れて下されば幸いです。
さて、8月に入って島のスーパーではお盆のお供え用のお菓子や造花が店頭に。
そして県道沿いには近付く旧暦の七夕さんを控えて(今年の旧暦7月7日は新暦8月14日)七夕の笹飾りがあちこちの集落に。
分けても一番派手なのは湯泊集落。
お墓の前にも
神社の鳥居にも
笹飾りが風に靡いております。
西の果ての集落、栗生の診療所にもゆらゆら。
揺れる短冊をのぞいてみると島の子供達の願いに頬が緩みました。
島から山口小夜子や冨永愛のようなスーパーモデルが育ってくれたらどんなに楽しいか。
島の漁船を操る若者が増えてくれたらどんなに心強いか。
そのためには、子供だけでなく大人もちゃんと夢を持つことが大切。
夏が終わった後、9月には屋久島町議会銀選挙が。
8月6日には立候補者への説明会も。
www.town.yakushima.kagoshima.jp
「島に新たな夢を描いてくれる方が登場してくださいますように」
そう書き記した七夕短冊を六角堂にぶら下げようかしらん。
敬具
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