屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

森と海はぐくむ夢の花ちらし 七草の行事その2

七草の行事その2

その1でご案内した「鬼火焚き」とともに、島の七草1月7日に営まれている行事が7歳になった子供たちの健康と健やかな成長を祝う「七草祝い」の行事。島では七五三より七草祝いの方がポピュラー。

事前にお願いしてある親戚や知り合いから五目(ちらし)寿司をもらいに晴れ着を着た子供がお重を持って周ります。七草なのに六軒なのは自分の家を入れて七になるからだとか。

六角堂も日頃のご贔屓様からのご依頼に応えて「六角堂イートハーブスペシャル花ちらし」を特製容器に入れてご用意。

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ご依頼下さったお二人の女の子仕様のちらし寿司は……

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島の海をイメージした紙ナプキンの上に、島の森をイメージした青海苔入りの酢飯と目出鯛をイメージしたでんぶ入りの酢飯を二段重ねに。
その上にお金に不自由がないようにと錦糸卵、
未来を見通せるようにと酢レンコン、
竹の如くすくすくととスナップエンドウ、
長寿を全うできるようにとボイル海老、
花咲く人生でありますようにと金時人参、
望むなら子宝にも恵まれますようにと顔と体はウズラの卵、
故郷を大切になさいませと薄焼き卵とスモークサーモンの晴れ着。

スパイシーブックカフェらしく魅惑的情熱的な女性になるようにとクローブの眼とおへそ、赤トウガラシの唇がアクセントに
計12種類の食材と願いを込めた花ちらしを、お二人様とも気に入って下されば幸いです。

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7年間子育てに苦労されたお母さま方には残り福の花ちらしをご賞味いただきました。

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七草を元気に迎えられた母娘さん、今年も一年素敵な笑顔が絶えませんように。

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実は島の七草にはもう一つ、「祝いもうそう」という行事があります。七草の夜、集落の小中学生が連れ立って各家々やお店を一軒一軒回り、「祝いもうそう」の唄を玄関先で歌い、迎えた家は子供達にはお菓子やお金を渡すという行事。和製ハロウィンみたいなもんでしょうか。ただ、麦生集落では行かせる方も迎える方も大変だからということで、何年か前から取り止めを申し合わせ。

黒潮ならぬグローバリズムの大波の中、屋久島に限らず地球上すべての集落、国、民族が伝統的な民俗を価値あるものとして大切に守り育てられるよう支え合いたいものです。

敬具