屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島カレー事情 第20回 どんぶりに残せる鹿よ悪しからず 「たしかにしか」

拝啓
 
屋久島を訪れる観光客に人気の「ヤクシカ」は、里の作物を荒らす害獣としてが捕獲されています。
これまで島内には鹿肉を処理する事業所が無く、獲られた鹿は個人的に処理されて知り合いなどに分配されるのが通例でした。
 
それが昨年、その名も「ヤクニク屋」という名前のヤクシカ肉専門店がオープンしました。(https://www.facebook.com/pages/%E3%83%A4%E3%82%AF%E3%83%8B%E3%82%AF%E5%B1%8B/516574865095622?fref=photo)
 
それにより空港脇のイタリアンレストラン「イルマーレ」さんはじめ、いくつかの飲食店でヤクシカ肉を使ったメニューが登場しつつあります。
 
宮之浦の徳洲会病院北隣にあるカフェ・ヒトメクリ(http://cafe-hitomekuri.net/)さんもその一つと聞いて、興味津々出かけました。
 
ところが入店後、メニューに『インド風オリジナルチキンカレー』とあるので思わずそれを注文してしまいました。
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バターチキンカレーのような滑らかなで優しげなカレーでした。
 
カレーを頂いたものの、やはり「ヤクニク」に未練が残り、お腹にも余裕があったので『屋久鹿カオソーイ』と名付けられたタイ風カレーラーメンも注文。
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そぼろのような鹿のひき肉がスープの中にたっぷり入っていました。せっかくのヤクシカです。
全部平らげてやろうと思ったのですが、たっぷり注がれていたスープを全部飲み干さない限りそれはかなわないようで、どんぶりの底にスプーン半匙ほど掬い切れなかった鹿に「今日のところはごめんなさい」と詫びながら匙を置きました。
 
屋久島の食材を使ったカレーが島中どんどん増えてくれれば幸いです。
 
敬具