拝啓
天草二日目の午後。
棚底港から天草最高峰、標高682mの倉岳へスバルR2のカーナビをセット。
漁港の集落を抜け、国道266号線から山道をグイグイ登ること30分。
そこに現れたのは……
「龍ヶ岳山頂」の案内板。
どうしたスバルR2⁉
龍ヶ岳登山道 - 熊本県天草観光ガイド (t-island.jp)
しかし、これもまたご縁。
しばし散策することに。
驚いたのは天文台があったこと。
残念ながら閉まっておりました。
その先の展望台に上がれば絶景。
龍ヶ岳の名に添うかのように、
天草の空には龍の如き雲が流れておりました。
標識を頼りに、次に向かったのは山王神社。
ところが辿り着いたのは「壽ヶ嶽神社」。
読み方もわからん。
そこでGoogleさんに問い合わせ。
龍ヶ岳 | 天草旅ポータルサイトTRAVEL GUIDE AMAKUSA (amakusa-guide.com)
天草上島にある龍ヶ岳は標高470mの山。
古から、神が鎮座する霊山として知られてきました。
かつては「寿ヶ岳」と呼ばれていましたが、町に残る伝承から「龍ヶ岳」と呼ばれるように。
山頂には、「壽ヶ嶽神社」や天草諸島の美しさや豊かさを守るという「龍王神」が祀られています。
とのこと。
側面に回ってお祀りされている神さんはどなたかと確認すると、
なんと弁天さん。
傍らの碑文には、
弁才天は学問の神様であることから、航海術・操船術にも明るく、七福神の宝船の乗組員でもあることから航海の安全が願う海洋民族の守護神とされているという旨の記述。
個人的には七福神の中で、えびすさんと並んで好きなのが弁天さん。
以下弁才天 - Wikipediaより一部抜粋
弁才天(Sarasvatī)は、仏教の守護神である天部の一つ。ヒンドゥー教の女神であるサラスヴァティーが、仏教に取り込まれた呼び名である。
元来インドの河神であることから、日本各地の水神や、記紀神話の代表的な海上神の市杵嶋姫命(宗像三女神)と神仏習合して、泉、島、港湾の入り口などに、弁天社や弁天堂として数多く祀られた。
弁才天の化身は蛇や龍とされるが、その所説はインド・中国の経典には見られず、それが説かれているのは、日本で撰述された宇賀弁才天の偽経においてである。
というわけで、山頂から海を見渡す弁天さんは龍にもつながることを納得。
そこで次に向かったのは龍王神。
龍神さんの前には見晴らしデッキ作られておりました。
よろしければこちらのサイトでご確認を。
天草屈指のパワースポットで恋人同士に人気だとか。
山頂を少し下ると公園やロッジの管理棟。
ここできつねうどんを頂きながら、
龍ヶ岳公園に関するあれこれを伺いました。
元はと言えば上天草市が開発管理してきたそうですが、
どうもうまくいかなかったようで、民間会社に管理を委託されたとのこと。
その経緯には屋久島も学ぶところ多々あるようにも。
倉岳への道筋を管理人さんから伺い、
登ってきた山道をグイグイ下り国道へ。
それからまた山道をグイグイ上ること30分。
倉岳到着。
倉岳神社参道入り口の鳥居前の駐車場から更に山頂駐車場へ。
次の鳥居をくぐって階段を登り山頂へ。
さらに進めば、
海に臨む倉岳神社に到着。
ご神体は山そのもの。
遥かに見渡す天草の島々。
鳥居越しの眺めもまた佳し。
ご興味があれば次のサイトをご覧ください。
倉岳神社 | 観光地 | 【公式】熊本県観光サイト もっと、もーっと!くまもっと。 (kumamoto.guide)
眺望を堪能し、また山道をグイグイ下って国道へ。
そこから三角に向かう途中立ち寄ったのは天草四郎ミュージアム。
踏み絵やマリア菩薩を閲覧し、
向かうは、
世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産の一つ、三角西港。
到着していきなりであったのが、
六角形の電話ボックスと東屋。
明治の日本に、ホンマにこんなもんがあったとは思えませんが、
他にもあふれる六角形。
これも何かのご縁かと。
港の対岸に沈む夕陽。
夕陽に照らし出される復元家屋。
日本の近代化と同時に、
150年後の日本の産業の斜陽化を重ねてみる気がいたしました。
ご興味があればこちらのサイトをご参照下さい。
世界のくまもと|世界遺産 三角西港(宇城市) (nag.co.jp)
夕陽を追って向かったのは、天草空港と第一映劇。
果たして映画は見られるでしょうか?
【龍ヶ岳からの学び】
屋久島にも龍が何匹も。
六角堂から山際の道を30分ほど歩くと竜神の滝。
竜神の滝 | 観光スポット | 【公式】鹿児島県観光サイト かごしまの旅 (kagoshima-kankou.com)
龍王の滝(宮之浦川)~鹿児島 大隈諸島 屋久島 世界遺産【場所 アクセス・行き方 詳細】 | 〜水の秘境〜 (taki-sawa-unexplored.com)
更には龍神杉も。
龍神杉 | 観光スポット | 【公式】鹿児島県観光サイト かごしまの旅 (kagoshima-kankou.com)
龍に通じる蛇の口の滝もよし。
また、島には様々な龍神伝説が十五夜の綱引きと重ねて伝えられているとも。
龍神信仰・山姫伝説 神々の係る伝説は数しれず。|屋久島トレッキング・観光情報
龍や蛇、オロチは脱皮のイメージから再生の神、
水や溶岩の流れから水の神とも火(製鉄)の神とも。
そんな竜を掘り下げることで、
屋久島のパワーをアピールする工夫がもっとあっても良いのかと。
◎ 弁天様
弁天様は水にゆかりのある神様ですから、
無数の川(沢)と海にかもまれた屋久島ではメジャーな存在であって良いはずなのに、
屋久島の弁天さんと聞かれて、ピンとくる人は少ないのは不思議。
そんな中注目したいのは、
島のパワースポットの一つとされている一湊の「矢(八)筈嶽神社」。
屋久島のパワースポット|恋愛成就にご利益がある一湊矢筈嶽神社を紹介 | 丘の上の小さな宿 ヴィラ ウルー (villa-heureux.com)
祀られているのは「八幡様」というのが常識ですが、
鹿児島県神社庁の公式サイトによれば、
祭神は「仲哀天皇(チュウアイテンノウ) 應神天皇(オウジンテンノウ) 神功皇后(ジングウコウゴウ) 帯中津日子命(オビナカツヒコノミコト) 気長帯姫命(キナガタラシヒメノミコト)」で益救神社の末社島内十八社中の一社。
八筈嶽神社 | 鹿児島県神社庁 (kagojinjacho.or.jp)
ところが秘かに弁天様が祀られているともいわれ、
楽芸に精進されている方が参拝したり、舞楽を奉納されているとも。
そして、これもまた知る人ぞ知る安房のお食事処「やくどん」の弁天様。
脇に立てられた由緒書きには、「宇宙から屋久島に氷と白蛇が降ってきて女神が宿り、弁天様の姿になった」とのこと。
「故郷屋久島への恩返しプロジェクト Project7530」の存在を知る屋久島住民は少ないかも。
その中に弁天様もいらっしゃいます。
No 63 屋久島七福神 第一番 弁天様 吉田地区: 屋久島七福神よろず日記 (seesaa.net)
隠された、あるいは楽し気な弁天様の魅力を発掘するのもまた、
島を元気にする取り組みになるかもと。
つづく