拝啓
ぜんざい巡りで新春気分を味わったものの、
屋久島ボンボンポイ第65回 善哉なれや、善哉なれ 寅+獅+苔+♨=新春四種 - 屋久島六角堂便り~手紙
結局お節とは無縁のまま終わった正月。
何やら物足りない思いでランチを頂く先を求めてさ迷う内、
ふと思い付いたのが船行のPASTA SLOWさん。
ほぼ二年ぶりに入店し、メニューを開けばなんと!
ど真ん中に「究極のカレー」。
これも何かのご縁かと迷わず頂くことに。
全品サラダとドリンク付きで1,500円。
最初に登場したのがサラダ。
お次にカレーパスタ。
モッチリした麺と思いのほか辛みがしっかりしたカレーの相性や良し。
トッピングされた半熟卵をつぶして絡ませ口に運べば、何やら贅沢な気分に。
食後のコーヒーを頂いて、ほっこり一息入れさせていただきました。
ここで思い出したのが半世紀ほど前に登場したハウスククレカレーのCM。
あのキャンディーズが振り袖姿で「お正月を遊ぼおう!」
「お節もいいけどカレーもね♡」と歌う姿の愛らしさ。
ハウス食品の公式HPで確認すると発売は1971年で、
昨年誕生50周年を迎えたとのこと。
ククレカレー50周年記念サイト | ブランドサイト | ハウス食品 (housefoods.jp)
このレトルトカレーが世のブームになったのは1976年のCM。
六角堂に戻ってYou Tubeの画像を眺めるにつれ、
19年間の乳がん闘病の末、
55歳で亡くなったスーちゃん(田中好子)の笑顔にこみあげてくるものが。
で、
その夜ククレカレーを買ってしみじみ食べました……
とはならず、
翌日、いわゆるカレーライスらしいカレーライスをどこかで頂こうと出向いたのが、
長峰の「カレー茶房 ハイビスカス」さん。
数年ぶりに伺うと、以前とはメニューが一新。
カレー全品1,000円に。
しかもまだ、離島カード割が使えるので、どれを頼んでも500円。
日替わりメニューは「カキフライカレー」と聞き、
貝好きの私としては迷うことなくそれに決定。
素朴な風情でご飯の上に居並んだカキフライ。
そして島では見ることの少ない、真っ赤な福神漬けとふくよかなラッキョウ。
ノスタルジックな仕立てに、ほの甘いセンチメンタルな気分に浸ることができました。
スーちゃんが亡くなったのは東日本大震災があった2011年の春。
死の直前に病床で録音され,、葬儀で流されたメッセージをネットで再検索。
わたしも、一生懸命病気と闘ってきましたが、もしかすると負けてしまうかもしれません。でもその時には、必ず天国で被災された方のお役に立ちたいと思います。それが、わたしの務めと思っています。
幸せな幸せな人生でした。心の底から感謝してます。特に蘭さん、美樹さん、ありがとう。2人が大好きでした。
映画にもっと出たかった。テレビでもっと演じたかった。もっともっと女優を続けたかった。
お礼の言葉をいつまでも、いつまでも皆様に伝えたいのですが、息苦しくなってきました。いつの日か、妹・夏目雅子のように、支えてくださった皆様に、社会に少しでも恩返しができるように復活したいと思ってます。
(田中好子“いつもいっしょだよ”基金より一部抜粋)
スーちゃんの義妹夏目雅子さんは1985年、27歳の若さで急性骨髄性白血病により急逝。
その遺志を元にカツラの無償貸与を行うひまわり基金が設立。
一般財団法人 夏目雅子ひまわり基金 | (himawari-kikin.com)
生きとし生けるものすべて、やがて迎える死。
それまでの余生、何かしらのお役に立てる道を探らねばと。
明日をよい日にできますように。
敬具