屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島カレー事情 第95回&弁当三昧 第18回 宮之浦 やくしまキッチン モリモリよりソギソギ

拝啓

今年の島の梅雨は、結構メリハリ強めのようで、雷鳴と共にルーターやパソコンのコンセントを抜くこともしばしば。

そんな中、宮之浦にオープンした日替わり弁当「やくしまキッチン」さんをご案内。

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そこへの道程として、まずは六角堂の紫陽花を。

ガクアジサイの蕾はプクプク。

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ヤクシマアジサイは楚々として。

f:id:y-6kakudo:20210519221449j:plainピンクの紫陽花はエレガント。

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紫のテマリはしめやかに。

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コンペイトウは楽し気に。

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で、このコンペイトウが5年前にも登場したブログ記事がこちら。
屋久島ラーメンの細道第11回 鳳凰と龍のあやなす島の梅雨 2016/5/28

宮之浦のラーメン(チャンポン)屋「味菜 あじさい」さんのご紹介記事。

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ところが、この春頃から鮮やかな黄色の暖簾が掛かっておらず、どうしたことかと案じておりましたら、

4月に入って何やら改装中。

5月に入って前を通れば、なんと装いもあらたな「Yakushima Kitchen」の看板が。

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どうやら味彩のご夫婦は店を閉められ、新たなお弁当屋さんが登場したようですが、その日は残念ながらお休み。

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そこで、改めて先日伺うと……

12時ちょっと過ぎだったのに、入り口には何とまあ!

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諦めきれずにドアを開けて「売り切れですか?」と伺えば、

「すみません!お弁当は売り切れなんです。カレーなら残っているんですけど、いいですか?」のお答え。

いいも悪いもありゃしません。これ幸いと頂くことに。

帰り道、小瀬田のふれあいパークで頂こうかと思いましたが、雨が降り止まないので六角堂まで我慢の一文字。

「手づくり」の誇らしげなシール。

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ロゴは何やら屋久島町の町章を

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愛らしくしたようなデザイン。

おもむろにふたを開ければ……

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ラッキョウ福神漬けが添えられた真正なカレー。

白ご飯に振り掛けられた青海苔は、森の苔+磯の潮風の象徴でしょうか?

ひと匙口に運べば、まろやかで辛味より甘味の勝った島風の味わい。

一口一口噛み締めながら思ったことはモリモリよりもソギソギの難しさ。

 

チマタの飲食店、いやいやあらゆるお店が“こだわり”モリモリに溢れる昨今。

価格に見合ったリーズナブルな商品は隅に追いやられがち。

カレー屋の世界も同様で、この20年ほどの間に都市部で急速に増えたインド・ネパール・パキスタンスリランカ・タイetc.のお店に加え、

このところブームになっているのがふんだんにスパイスを使用したスパイスカレー。

様々な味を楽しめるのは素敵なことですが、

時折いささかの疑問を感ずることも。

 

思い起こせば、日本の道路沿いで「カレー」の看板が乱立するようになったのは40年ほど前。

1982年に設立された「カレーハウスCoCo壱番屋の登場から。

いまや12か国に190店舗を拡大し、店舗売上高850億円の一割は海外での売り上げとなった世界的カレーチェーン店。

2013年には「世界で最も大きいカレーレストランのチェーン店」としてギネスで認定され、2015年にはハウス食品の子会社に。

その出発は市販のカレールーに手を加えた「手作りカレー」でしたが、

そのココイチの売りはご飯の量や辛さ、トッピングを好みに応じて選べるお客様第一主義。

言い換えれば、カレーベースは取り立てて言うことがないほど平凡だったこと。

それについてはココイチの創業者宗次徳二氏の著書『日本一の変人経営者』でご自身が認めるところ。

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親の顔も名前も知らぬまま児童養護施設で育ち、過酷な幼少年期を過ごした宗次氏の一代記は、そこそこ面白い読み物ですので、六角堂にお立ち寄りの際にはお手に取ってご覧ください。

 

話がだいぶそれましたが、やくしまキッチンさんのカレーから学んだことは、

限られた価格設定の範囲で、お客様に何を味わって頂くのかというスタンスの重要性。

六角堂のスパイシーブックカフェも今一度原点に立ち返るべきなのかと。

 

やくしまキッチンさんの情報はインスタグラムでご覧になれます。

https://www.instagram.com/mf_yaku.kitchen/

末永く繁盛なさいますように。

敬具

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