拝啓
夏頃から樹勢が衰え、秋が深まるにつれ葉が枯れてしまったモクマオウ(木麻黄)の一本。
今年はもう台風の心配はないものの、
去年の年始の倒木や
今年の晩夏には、杉の大木の枯死のアタフタがあったため、
木枯らし吹き荒れる前に何とかせねばと思いつつ、
サンガンバーガーでモツ煮とおでんを頂いていた折、
たまたま居合わせたお客様が、いわゆる『キコリ』さん。
ダメモトで伐採をお願い申し上げた所、快く引き受けて下さることに。
で、
その翌朝。
バルンと掛ったチェーンソーの唸りが響き。
ギュイーンジョイーンと見る見るうちに切り込みが。
くさびがコーンコーンと打ち付けられれば、
ギギギイーーーッ、ズシン!と倒れるモクマオウ。
切り株には大きな虫食いの腐れ。
「長年の台風・潮風に耐え、趣きのある風情をありがとうございました。」
と合掌。
しかし、死は再生の始まり。
ずーずーしい申し出に応えて下さったキコリさんの手により、
次なるステージへ。
チェーンソーで「丸太」をギュンギュン。
伐採開始から2時間もかからぬうちに、
二台のベンチテーブルと丸椅子が完成。
一セットは母屋のデッキ脇に仮置き。
ニャーはすぐさま座り心地を確認。
もう一セットは海のコテージの海が見えるスペースに。
折を見て、かまぼこ丸太にパラソル立ての穴を開けようかと。
本当は子供(も大人)も遊べるシーソーも作りたかったのですが、
また次の機会のお楽しみに取って置くことに。
作業後お話を伺えば、
林業を通してみる屋久島の現状や将来に疑問や不安を感じていらっしゃるとのこと。
大いに共感。
役場や議会の方々も、
今までとは違った目線(アングル)で、島に暮らす多様な人々の営みに目配り気配りしていただければ幸い。
次回ちんたらBookCafeの営業予定は、
12月23・24・25日を予定しております。
時間や形態、メニューなどに付きましては、
追ってご連絡申し上げます。
よろしければモクマオウのイスやテーブルで、ゆるゆるお過ごしくださいませ。
敬具
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追伸:
林芙美子の『浮雲』の主人公幸田ゆき子が昭和18年、日本軍が占領していた仏印(フランス領インドシナ=今のベトナム・ラオス・カンボジア)に渡り、破局へと突き進む元となる富岡と出会う安南=ベトナムの町へと向かう植民道路は「木麻黄の並木道」。
ご興味がおありでしたら、その片鱗をブログでご案内しております。