屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島弁当三昧 第9回 禍を転じて福と為せ 役場 小瀬田 たまりば

拝啓

コロナ災禍の憲法記念日

どさくさに紛れて自民党憲法に「緊急事態対応」を明記する改憲を。

その一方、5月1日の臨時議会荒木屋久島町は、

明るみに出た出張旅費着服に対し、辞職ではなく、

6か月間給料減額の条例案を。

何とも、はや……

 

そんな折、

先月登場したFacebookページ屋久島テイクアウト」さんから、

ホームセンター「SOMES」さんに隣接するコミュニティーハウス「たまりば」で、

「たまりば#屋久島テイクアウト」開催の案内が。

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で、降りしきる雨をものともせず、

開店10分前にSOMESに。

上の駐車場はいっぱいだろうと旧社屋前に車を止め、

坂をトロトロ登れば……

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何ということでしょう!

すでに「たまりば」は、まさしくたまりば状態。

2mのソーシャルディスタンスなど取りようもなく、

建物半周長蛇の列。

 

予定時間を少しばかり過ぎて開店……

と同時に、外に掲げられた黒板メニューにSold out の無情な二重線が (´;ω;`)ウゥゥ

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「ご予約で、もう品切れなんです」の告知に、

並んでいるお客様から「え~~っ」のため息。

パノラマさんの「ローストビーフ丼」を狙って来たのですが、

やむなく変更。

 

ヒトメクリさんの「チキンカレー チーズナン付き」

+いその香さんの「鳥のからあげ」

+Kiinaさんの「スコーン」2個

を頂いて六角堂へUターン。

 

ちょうど雨の上がったデッキに頂いた品を並べ

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スコーン1個とからあげ半分を別によけて皿に盛り、

OPEN THE BENTO!

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優しい風味のチキンカレーにふっくらナン(900円)

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外カリ中ジュワのからあげ(半分なので300円)にかぶりつき、

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サクフワスコーン(210円)の甘味で締めくくり。


合計1,410円のウルトラスーパー贅沢ランチとなりました。

(しばらく納豆卵ご飯の続く日々に……)

 

今日の“たまりば”は大盛況で、売り切れ御礼となったようです。

 

コロナ災禍の中でも「給与所得」の変わらない世帯なら、
気分転換にテイクアウトもできるでしょうが……
観光客の激減や休業要請で仕事も収入もなくなった島の多くの自営業者は、
財布のひもを引き絞り、財布に空いた穴を塞ぐので大変。
とても、テイクアウトを楽しむ気分になれない方も多々あろうかと。

 

町役場は「緊急事態対応」の一つとして新企画。

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5月1日に「町内飲食店のテイクアウトなどをご利用ください」のお知らせ。

新型コロナウイルスの感染拡大により、

厳しい状況にある飲食店を応援するため、

屋久島町内のテイクアウトやデリバリーができる店舗をリスト化し、

紹介することとしました。

とのことですが……

※公開期間は5月末までを予定していますが、状況により延長します

嵐が過ぎれば、元の生活に戻れるとでも?
禍を転じて福と為す発想を持って新たな町政を切り拓いてほしいものです。

 

本気で島の暮らしを守りたいなら

紹介されたテイクアウト店に町民ならば誰もが行けるよう、

そして飲食店に限らず、

お宿やガイドやマッサージやら、どこのお店でも利用できる
「消費拡大クーポン券」 島民一人毎月壱万円

の支給を今すぐに!

 

やってる町はやっている

印南町商工会 全世帯にテイクアウトクーポン配布へ

商工会が経済対策を要望。チャレンジとスピードアップを3期目の公約に掲げる日裏勝己町長がバックアップを約束し、短期間での事業化となったとのこと。

 

全町民に3千円分の商品券 新型コロナで那智勝浦町が経済対策

コロナ災禍一段落後を見据え、2千円分の商品券と3千円分の宿泊クーポンのセットを町内への観光客にプレゼントする取り組みも計画されているとのこと。

 

飲食店支援でクーポン券発行 八戸商議所、緊急支援プロジェクト

八戸商工会議所青年部の特設サイト「はちのへ支援クーポン」はこちら

 

屋久島町でやれない(やらない)のは、財源の問題と言うよりも……

5月10日の屋久島町議会議員補欠選挙では、

そんな提案ができる候補者に一票を投じたいものです。

 

さて、ここで「たまりば」に隣接するホームセンター「SOMES」について。

5月1日付屋久島経済新聞」さんの次の記事中……
屋久島空港近くのコミュニティーハウスでテークアウト 島内の飲食店が共同運営」

https://yakushima.keizai.biz/headline/401/


『SOMES』の店名は、

映画『ライムライト』の中でチャップリンが語った『人生に必要なのは、勇気と想像力、それにいくばくかの(some)お金』に由来する。

との紹介文に、ほんのりジ~~~ンと。

かつでDVDで観た「ライムライト」のシーンを思い起こしつつ、

ネットでこの文言を確認してみれば

 Life can be wonderful if you’re not afraid of it.

人生は君が恐れなければ素晴らしいはずだ。

All it takes is courage, imagination …

and a little dough.
人生に必要なのは勇気と想像力と…少しばかりのお金だけ。

 

最後の「dough」は、「お金」のスラング

そのため日本では“little dough”“some money”に差し替えらえている場合が多い

と解説するページも。

 

 この“some money”が問題。

一律給付の10万円が今日の暮らしの命綱になる人もいれば、

そんなはした金、焼け石に水じゃ!と怒る人もいれば、

別にもらわんでもいいか……と申請を自らスルーする余裕の人も。

 

屋久島町のHP、コロン感染特別ページができていますが……

 

たとえば

子育て世帯へ一人1万円の臨時特別給付金

の申請は当該家庭にどう伝わるのでしょうか?

 

町税や国税の猶予措を紹介があり、

町県民税、固定資産税なども支払い猶予されるとのことですが、

「売上減少で固定資産税・都市計画税の全額免除」

の情報は役場HPでは見当たらず。

 

こうして、様々な情報に接すればするほど……

もう、何が何やら。

パソコンの画面でちっちゃなちっちゃな文字を見ているだけで、

眼はショボジョボ、頭クラグラ、吐き気を催してきて、

申請手続きまで辿り着けそうにもなく……

さりとて税理士さんに頼むお金もなく、相談できる場所もわからず。

 

そもそも、家にパソコンもなく、
スマホも使っていない島民には何が書いてあろうとないのと同じ。

 

それが政府や役場の狙いか!

と恨み事をつぶやく人は、きっと全国に数100万人。

そしてそんな給付金や補償金、猶予措置など知る機会もなく

制度からスルーされてしまう人々が数10万人はいるのでは。

 

せっかくおいしく頂いたテイクアウトも、

雨降りしきる部屋でパソコンとにらめっこする内に、

幻のように消えていった薄暗い夕暮れ。

 

敬具

6kakudo-tegami.hatenablog.com

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