拝啓
12/7㊏と12/8㊐の二日間、宮之浦の離島開発センターで「屋久島学ソサエティ2019第7回大会」が開催。8日の午前中のテーマⅡ「5.18豪雨における山岳残留事故を検証する ―未来のために経験を生かす―」に途中から参加。
基調講演には間に合わず、ディスカッションしか聞くことができませんでしたが、屋久島学ソサエティ会長湯本さんの司会のもと、ガイド屋久島観光協会理事の満園さんや久島観光協会ガイド部会長の中馬さん、屋久島町役場総務課の泊さん、それに会場からの発言者の方のやり取りで露になった町の災害対策本部の課題や現場での指揮命令系統の問題、自衛隊派遣要請の是非など考えさせられること多々。
また、口永良部からの参加者が語った「防災訓練」や「入島観光客」に対する町の対応の不備不足は大切な投げかけだったと。
こうした生の声をじかに聞きに、町長はじめ役場の責任者が何人参加されていたのかいないのか……。
午前の部終了後、ロビーの展示物を参観。
屋久島高校環境コースの生徒たちのレポートも興味深く
中でも気が惹かれたのは
環境コース3年寺田麻耶花さんの「屋久島の民話・伝説を伝える良い方法を探る」の「民話・伝説を後世に伝えたいか」を屋久島高校生に問うたアンケート結果。
半数近くが「伝えたくない」と回答し、その理由に「屋久島のイメージダウンにつなががる」「知りたいが伝えたくない」を挙げた人が居ること。
地元の文化に誇りを持てないからなのか、親や祖父母の世代からどのような影響を受けているからなのか……気になることひとしお。
こうした高校生や島民の意識をどう分析するのかは大人の役目かと。
もう一つ興味深かったのは京大研究室のヤクザルの「抱擁行動パターン」の報告。
こんな研究もあるのかと感心する事しきり。
その流れで販売されていた図書を数冊購入。
六角堂の蔵書に加わりましたので、ご興味がおあり方はご来店の際、チャイや珈琲をお供にご覧ください。
埴生窯の山下あけみさんのアクリル画を堪能しつつ会場を後にしたのはよいのですが……
「防災」をテーマにした大会会場の玄関に張り付けられたプレート「津波注意 ここは海抜2m」が目に入って、ふう。
離島開発総合センターが並ぶ川沿いには保健センター、消防団、電気庁舎、法務局、NTTの建物に加え、歴史民俗資料館も。貴重な歴史資料は誰が高台に運ぶんや⁈
そして宮之浦川大橋の向こうには小学校と中学校が。
明日来るとも知れぬ南海トラフ大地震の大津波への事前対策を、子供達から「知恵出せ 汗出せ 力出せ」と迫られているのは町長だけでないのだと。
敬具