Space & Spice Lab
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六角堂からのお知らせ
雨にげんなりの観光のお客様に、
ひっそり笑顔を向けているのが六角堂で咲き始めた紫陽花。
週明けにはグイグイつぼみを膨らませる紫陽花が増えそう。
その命に勢いを頂いて、
ちんたらブックカフェを5月2日㊊と3日㊋の二日間、
ぼちぼち開けてみようかと準備中。
たぶん昼前と夕方のテイクアウト+昼カフェ。
詳細は追ってお知らせいたします。
さて、今月の新入荷おすすめ絵本は四冊。
二冊はご時世と絡んでウクライナ民話の絵本。
その内の一冊がこちら……
エウゲーニー・M・ラチェフ絵、うちだりさこ訳、福音館書店刊行の
「てぶくろ」です。
初版は1965年。手に入れたのは2022年の第172刷。
こんなに息が長くて増刷を繰り返された絵本。
親子四代で楽しまれた方もいらっしゃっるかと。
おじいさんが森で落とした手袋にもぐりこんだのは、
最初はネズミ、それからカエル、それからウサギ、それから……
単純な繰り返しに終わらず、エェ?となる展開と最後のどんでん返し。
異なる、あるいは敵対してもおかしくない者たちを無限に抱擁する空間と、
それを一瞬にして帳消しにする存在。
今のウクライナとロシアの関係を暗示しているかのような味わいを得たのは、
私だけではないかと。
もう一冊は……
バレリー・ゴルバチョフ再話・絵、こだまともこ訳、光村教育図書刊行の
「空とぶ船と ゆかいな なかま」。
日本の三年寝たろうとわらしべ長者に逆かぐや姫を掛け合わせたようなストーリー。
個性や多様性を尊重しようといいながら、
変人奇人を誹謗排斥排除しがちな世界をヤッホッホ~~イと軽やかに風刺しているような痛快な作品。
互いの違いを許容し合い、その能力を引き出し合うことの大切さを実感できる一冊。
集団になじみにくくて学校や世間が嫌になりかけている子供や大人を、
ちょっとばかり元気付けてくれます。
そして、
後の二冊はほのぼの?とした猫の絵本。
KORIRI作、金の星社刊行……
ハルオシェフとみかんちゃんが営む「ねこのようしょくやさん」と
マオさんが店主の「ねこのラーメンやさん」。
どう見ても愛らしいとは言いにくい風貌の猫たちが、
楽しげに食事をする風景を眺めているだけでほっこりします。
猫好きの方でなくともほのぼの楽しめる作品です。
よろしければGWのひと時、
ご都合が合いましたら、お茶を片手にゆるゆるお楽しみくださいませ。
(まだ確実にお店を開けられるかどうか、わかりませんが……)