拝啓
5.18屋久島豪雨の復旧は急ピッチで進められていますが、
問題はその先。
この災害を島の未来を展望し直す良いチャンスと受け止めるべき。
島の未来に夢を抱かせて下さる立候補者が、
一人でも多く立って下さることを願いつつ、
このブログの最もマイナーな連載『お水の島プロジェクト』で問題提起したいと。
屋久島を「洋上のアルプス」と呼ぶならわしもありますが、
「水の島」と形容することもしばしば。
島を目指す観光客にとってありがたいサイト
「屋久島トレッキングNAVI」さんのサイトにも、
島の水に関する情報が6ページに渡って詳しく紹介されております。
しかし、
このプロジェクト名は「水の島」ではなく「おみずの島」。
その理由はこのシリーズの初回「天下り島に溢るる水の糧」でさらっと触れましたが、
島の水は
フィリピン東方より流れ着て
島を取り巻く太平洋の黒潮が
大量の水蒸気を2,000mの高山に吹き付け雨を降らせ
森を育み、苔をむし、沢水となり
海岸に温泉を湧き出し
島のいたるところに虹を架け……
その水の循環の中で人々は農・林・水産業のみならず、
宿泊・飲食・工芸を始めとしたさまざまな観光業を営み、
多くの観光客がその水の恵みを求めてご来島になり、
多くの移住者が子育ても。
しかし、
観光客は漸減・伸び悩み、
古くからの島民世帯は高齢単身化、
移住者も医療、福祉、教育や経済上の問題で島を離れる人も多々。
それらの課題を克服し、
慎ましくとも豊かな暮らしを実現するには……
これからの20年間で人口は今より3,000人ほど減る想定ですが、
それを逆に3,000人ほど増やし1980年当時の水準に
全国市町村平均所得ランキングが
2010年から2018年の8年間で68位下り
全国1363位の253万1831円でしかない平均所得を
せめて
全国448位の三島村の307万7949円に近づける。
そのための大胆かつ周到、
斬新かつ綿密なプラン作成と実行が急務。
そこで「おみずの島プロジェクト」では、
次の六つのテーマそれぞれに問題提起を。
■離島の付加価値
1.島へのアクセスそのものを旅の楽しみに
2.本土と隔絶している自由さを活かす
■自然と人の多様性
3.水の再発見と新たな活用
4.多様なマイノリティーの拠り所に
■衣食住の変革
5.地球温暖化対策の作物転換を
6.死に際・死後の安住の場所として
前振りが長くなりましたが、
次回はまず、
「3.水の再発見と新たな活用」の一つとして、
如何にも六角堂らしく
温泉用「湯あみ着の開発」に触れたいと……