拝啓
2019年の島の正月は連日うららかに晴れ、日がな一日ひなたぼっこでうつらうつら過ごしたくなるような陽気。
その平成最後の正月三が日をすっきり締めくくろうと向かった先は……

入り口には盛られた塩と愛らしい門松と注連飾り


50年ほど前、子供の頃は母や祖母が暮れの数日間掛けてお節を作っておりましたが、甘辛く炊いた「田作り」が好物で、お重の蓋をこっそり開けて盗み食いするのが楽しみでした。
「田作り」は昔イワシを畑の肥料にしていたことから万年豊作祈願の一品。
ごまめは田作りより小振りなカタクチイワシを使ったもの。
丈夫な体を意味する「まめ」に丁寧接頭語の「御」がついて「ごまめ」。
「ごまめの歯軋り」とは実力のない者が悔しがったり、いきりたったりすることをいいますが、
傲慢さときな臭さを増す日本政府や島の未来を示せない町政に愚痴をこぼしているばかりでは済まされません。

「スイミー」のように小さな魚の群れ(大衆)が一丸となって大きな魚(権力)と立ち向かい、
慎ましくも心豊かな暮らしを作り上げていく年にしたいものです。
敬具