屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島カレー事情 第6回 カレーから立ち現れし店の主 「レストラン」のカレー

拝啓
 
八月も最終週となると朝夕の風はひんやりして参りました。
うっかりクーラーをつけて転寝したのが間違いの元、風邪をひいて咳や鼻水、熱まで出て散々な日々です。
そんな時こそ、体の免疫力をアップさせるスパイスがしっかり効いたカレーを食べたいのですが、思うようなカレーに出会うことは島では難しいところです。
 
それならと思って「タウンページ」をめくってみると、ちょっとした発見がありました。
屋久島六角堂も、その一部であるイートハーブもタウンページには載っていないのです。
なぜなら掲載を申し込んでいなかったからです。
つまり、掲載を申し込んだお店だけが載っているわけですが、その業種の区分まで申し込み時に願い出るのでしょうか?
 
「グルメ(飲食関連)」の部は「アイスクリーム」に始まって「ファミリーレストラン」まで41の分類がされています。
例えばタウンページ上では、屋久島の「カフェ」は、宮之浦のスタックスカフェと小瀬田のラ・モンステラ、原のノマドカフェの三軒だけです。
安房のスマイリーやよろん坂、尾之間のトーンは「喫茶店」で、散歩亭は「スナック」。
麦生の屋久ヴィータ安房のじいじ屋は「飲食店」となっています。
 
そうしてみていくと「カフェ」「喫茶店」「食堂」「レストラン」「飲食店」の区別はなはだ曖昧に思えてきました。
 
そこでカレーです。
 
タウンページ上「レストラン」の区分に電話番号が載せられている店は13軒です。
その内、実際にカレーを食べたことがあるお店は安房「かもがわレストラン」サンパウロ、原の屋久島オリオン」の三軒です。
レストランのカレーと聞いただけならヨーロピアンスタイルの具らしきものがない上品そうなカレーか、ご飯とは別に銀の器にカレーが入っているようなカレーを思い浮かべるのが一般的かもしれません。
ところが実際にお店に入って食べてみれば千差万別。ひょっとしたらカレーがその店のアイデンティティを語っているのかもしれないと思うほどです。
 
次の五枚の写真のうち、三枚は「レストラン」の「かもがわ」、「サンパウロ」、「オリオン」のカレー。
二枚は「喫茶店」の「よろん坂」「トーン」のカレーです。
どれがどのお店のカレーか当てることができたら、あなたは多分屋久島カレー博士になれるでしょう。
 
【A】若干昭和の香りを漂わせながら、品の良いお店の造りと接客が好印象のお店です。
ドレッシングはなかなかのお味です。
写真はサラダ付レギュラーカレー。
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【B】値段とボリュームと品数のバランスでは島一番ではないかと思えるリーズナブルなお店。
夕方などは素泊まり民宿にお泊りのお客様でいつも満席です。
写真は五種類のおかずが載ったモリモリデラックスカレー。
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【C】ワイルドな作りのお店にはご近所さんも気楽に入れる気安さがあります。
手軽にがっつり食べたい方にお勧めのお店です。
写真は辛カレー。
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【D】賑やかな幟の立ったお店に入ると、仲睦まじいご夫婦が一所懸命にもてなしてくださいます。
開店当初に比べるとメニューの数もぐっと増えました。
写真はタイ風レッドカレー
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【E】高台にあって屋久島の代表的な前岳が望めるお店は、一人でお茶を飲むのにもよい雰囲気です。
ママさんの気配りが細やかな落ち着いたお店です。
写真はチキンカツカレー。
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ヒントは今回も時計回り。
 
この写真から、カレーの多様性やそのお店らしさを再認識して頂ければ幸いです。
 
敬具
 
追伸
答えはAサンパウロB「かもがわ」C「よろん坂」D「オリオン」E「トーン」