屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島ほんの気持ちばかり第20回 2023年秋の明冥文庫より ③ リボンの騎士とパタリロと下着

拝啓

カメラ嫌いのツマベニチョウ

屋久島を代表するこの蝶をやっとスマホに納めることができました。

この蝶を見るたび、ふと思い出すのはかつて一時期嗜んでいたシガリロ。

マリポーサ。

ほんのりバニラが香る紫煙の甘さが疲れを癒してくれました。

 

そしてマリポーサを思い出すたび思い出すのが、

京都寺町京極のたばこ専門店錦玉堂

当時は(今もあるかな?)店の奥がCigar Cafeになっておりました。

京都寺町 錦玉堂 🇯🇵Kyoto(@kinngyoku) • Instagram

そして錦玉堂を思い出すたび思い出すのが、

四分の一世紀前にとある女子中学校で出会った少女。

高校卒業後芸大生となり錦玉堂でアルバイトをしている時に再会。

それを最後に会うことはありませんでしたが、

彼女は母となりイラストレーター(漫画家)となり……
この夏また新たな一冊を出版。
『ランジェリー・ブルース』
ツルリンゴスター著 KADOKAWA 2023年8月刊行

早速amazonで購入し、到着即日完読感服。
水木しげるを゙師匠と仰ぐ彼女の、これからの活動が楽しみです。

※このブログに目をとめてくれた彼女からメッセージを゙頂きました。
その一部を記念に転載させて頂きます。
中学の頃に受けた先生のジェンダーの授業、あの頃は自分事でなく訳がわからない部分があったのですが、今になって学んだ言葉たちが意味を持って私の背中を押しています。ぜひお店のデッキでシガー楽しませてください〜
 
私がジェンダーやランジェリーに付いて関心を持ち始めたのは高校3年生の頃。
 1975年に誕生したウイング(ワコールの新ブランド)に触発され、家政学部への進学も検討。
結局、教育学部国文学科に進学しましたが服飾への興味は持ち続け、
大学1年の頃に購入したのが……
『下着の文化史 女性美を追求した初のアンソロジー
玉川長一郎著、ホーチキ出版1976年刊

著者の玉川氏はワコール独自の研究開発をおこなう「人間科学研究開発センター」の初代所長。

あいさつ|ワコール人間科学研究開発センター (wacoal.jp)

“ブラジャーの神様”をスカウト | ブラジャーで天下を取った男 ワコール創業者・塚本幸一 | ダイヤモンド・オンライン (diamond.jp)

 

購入から四十年後の今も、六角堂明冥文庫のジェンダーコーナーの一角、下着関連図書の古株として存在しております。

「なんで男子が女子の下着やねん? 変態ちゃうか!」
と突っ込まれるかもしれませんが、
本来「裸のサル」である人間が、毛皮の代わりに身にまとうのが衣服・化粧・装飾品、刺青。

「文明」「文化」なるものをはぐくんできた人間にとって、一部の裸族を除けば衣服を着て暮らすのが「自然」。

ならば服は身体の一部。

分けても下着は通常人には見せぬ肌に直接触れる衣服。

そして、「性差」に最も敏感な着衣。

下着という存在、その歴史と変容を知ることがジェンダーセクシュアリティの考察に書かせぬものだと確信。

 

先に、高校生の頃ジェンダーに関心を持ったと申しましたが、

その根源はひょっとしたら私が小学校3~4年生頃、1967年から一年間放映されたテレビアニメかも。

リボンの騎士

手塚治虫講談社手塚治虫漫画全集

一番初めの連載は、なんと1953年。

少女クラブ版 1953年1月号-1956年1月号
なかよし版 1963年1月号-1966年10月号
少女フレンド版 1967年24号-29号
アニメ  フジテレビ 1967年4月2日-1968年4月7日放映

 

この漫画は手塚治虫が幼少期からファンだった宝塚の影響とも言われているようですが(リボンの騎士 - Wikipedia )、

その源流には、日本の平安後期の物語とりかへばや物語 - Wikipedia(作者不詳)があるのではと勝手に想像。

とりかえ・ばや

さいとうちほ作 フラワーコミックスアルファ 2013年3月刊行

 

そして、そのトランスジェンダー、異性装、戦う男装の女子の流れの中に、

1972年21号から1973年52号まで『週刊マーガレット』(集英社)に連載された名作も。

ベルサイユのばら

池田理代子 作、マーガレットコミックス全10巻

その内容は言わずもがなかもしれませんが、エ~~ッとと思われる方はこちらで。

ベルサイユのばら - Wikipedia

この全巻箱入りセットを購入したのは高校卒業間際、大学受験大詰めの時。

切羽詰まった時ほど、こういうものに時間を費やすのは半世紀経っても一緒。

 

そして、そのまた先にあるのが、ミニ丈のセーラー服で戦う少女

美少女戦士セーラームーン

武内直子著 新装版(1) (KCデラックス) 

この第8巻を買ったのが1994年。

女子校に勤めて十数年経ち、生活指導(制服・茶髪・化粧・装飾)にまつわるあれこれを考察していたころの資料として購入。

仕事帰りに様々な女性学講座に通い、本格的にジェンダーセクシュアリティについて考えをまとめ始めたのが今世紀の初め。

その一部は今は廃屋となりつつあるHP「Project G」に。

ProjectG/研究紀要「女子総合学園における性的マイノリティに関わる課題」 (plala.or.jp)

ProjectG/ 考えるヒントのお蔵 明日の教育の棚 3 制服とピアス (plala.or.jp)

 

そうしたLGBT(SOGI)への関心から購入した漫画の一つが……

『MW(ムウ)』

手塚治虫小学館文庫

1976年から1978年に『ビッグコミック』に連載され、後に映画化も。

そして、

パタリロ

魔夜峰央白泉社文庫

花とゆめ白泉社)への1978年連載開始当初から、本屋で立ち読みしておりましたが……

ちなみに45年経った2023年10月現在「未完」の作。

パタリロ!【最新刊】105巻の発売日はいつ?完結した? | 最新刊発売日リサーチ

『少年への性虐待』が世間を騒がせている昨今、バンコランはどのように受け止められるのか?

元より、漫画は楽しみとして読めばよいもの。

ただ、その題材やキャラクター、ストーリーから時代背景や社会の課題を読み取り読み解くのもまた意味ある行為、楽しみかと。

そんな読書の助けになる本もございます。

機会があれば六角堂ちんたらBookCafeで、スパイス香るチャイのお供として頂ければ幸いです。

ガリロのお供にされたい方は、デッキ席の片隅でどうぞ。

 

敬具