拝啓
日もとっぷり暮れた昨夕、
郵便局の配達員の方が玄関のベルをチャリリンと。
手にされていたのは「まちなかチケット」の簡易書留。
「まちなかチケット」を順次発送しています|人と自然と。世界自然遺産屋久島
「長期化する新型コロナウイルス感染症の影響を受ける地域経済や家庭への支援を目的に町が発行する、町内でのみ使用できる商品券(一人当たり5,000円分)」
やっと来たかと、笑みを浮かべて受け取りのサイン。
その足で向かたのが安房のSUNGUN BURGER。
面倒嫌いなオーナーさんは屋久島のコロナ関連の経済対策離島航空割引カードを利用した飲食店応援事業(通称離島カード500円割引)には登録されておりませんが、
まちなかチケットへの登録はしたとのことだったので、
封も切らずにそのまま直行。
お目当てはこちら。
知る人ぞ知る裏メニュー。
まだ食べたことのなかったトビウオの炊き込みご飯定食。
そして知る人もなく昨夜から始められたおでん。
合計1450円ですが、まちなかチケット1枚と硬貨450円でお支払い。
待つことしばし、
まずやって来たのはおでん三品。
パンケーキのようなさつま揚げは、トビウオと味のすり身でショウガを効かせた自慢の自家製。
透明な昆布だしが程よくしみた大根の触感と玉子の弾力を楽しみつつ、
更に待つこそしばし。
登場した皿を見て、エエェッとびっくり。
思っていたのと全然違う。
これを炊き込みご飯と呼ぶにはあまりにも無理があり過ぎでは⁈
まずは、京都の病院でお世話になった管理栄養士さんの指導に基づき、
サラダを頂いてみそ汁を一口すすり、
おもむろにスプーンでご飯を一掬い、口に運べば……
上品な出汁の風味とおこげの香りが口いっぱいに広がって、
いけるじゃないですか。
聞けば昆布とアゴ(トビウオ)がベースの出汁だとのこと。
トビウオは一夜干しのグリル炙り。
トマトの酸味とパブリカの甘味が味を引き締めます。
トビウオは骨付きなので気を付けて食べないといけないのが難ですが、
それもまた魚食文化の体験としては大いにありかと。
味噌汁ではなくワカメのスープ、沢庵ではなくいつものピクルスであれば満足度が上がったかも。
皿にへばり付いたオコゲを一粒残らず頂くには、
結構な筋力を要しましたが美味しく完食。
マスター(と言うより大将?)と途中で来店されたSmilyのママさんと三人で、
島の飲食店の未来を語る楽しい夜のひと時でした。
そんな夜も更けたころから、久しぶりの雨がビショビショ。
虫の音に代わって沢音が響く翌朝。
パンドシュクルさんの「割引昨日のパン」を求めがてら、
原のコスモス畑に立ち寄れば、
雨にうなだれたコスモスの向こうに煙るモッチョム。
山肌には、雨の時だけ流れる滝がくっきり。
こんな情景こそ、「水の島屋久島」の売りになるのに。
観光協会や役場の産業振興課、先の選挙で当選された新町会議員さんの更なる活躍を期待するところ大です。
敬具