拝啓
昨日の大雨の後、3月29日の夜空には朧月夜。

何やら薄ぼんやりとしているのは中国から飛来した黄砂のせいか。
春霞と呼ばれるものの一部は黄砂によるものとも。
源氏物語の登場人物の一人、朧月夜は桐壺帝の右大臣の六番目の娘、六の君。
その名は大江千里の和歌に由来。
照りもせず曇りもはてぬ春の夜の朧月夜にしくものぞなき
その午後、麦生の「桜とホタルの里公園」へ桜の様子を窺い行けば、
モッチョム岳はけぶるように霞んでおりました。

健気に咲いている遅咲きの桜を愛でる人なし。

一方、麦生の里の県道沿いでヒト目を引く花は、
舞う蝶のようなノウゼンカズラ科のタベブイア。

そして滴るラッパのようなナス科のダチュラ。別名チョウセンアサガオ。

ジャコウのような芳香を放ちますが、幻覚性の毒を持つためキチガイナスビとも。
間もなく島の其処此処では、野イチゴの実が結ぶ頃かと思いを馳せれば、

苺ケーキが食べたくなって、
伺った先は安房のスマイリーさん。
ママさんのお薦めに従って苺の入った「ミルクレープ」を頂くことに。

ブーケのように愛らしいお化粧をして登場したのが、乙女な一皿。

たっぷりの紅茶とよもやま話でご馳走様でした。
苺と言えば、少しばかり前に頂いた、
永久保の雪苔屋さんの苺を使ったパウンドケーキ。

苺のアイシングを纏った愛らしい姿を見るなりフォークを突き刺し、慌ててパシャリと写真を一枚。

その翌週頂いたレモンケーキもまた、雪苔屋の気風溢れる逸品。

六角堂の庭のレモンも一片ひとひら花びらを開いて香り立ち。

春霞たなびきにけり久方の月の桂も花や咲くらむ
これにて雪月花の完成。
確定申告の作業も終えぬまま、行く末霞む晩春の島暮らし。

敬具