屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

春のお彼岸 シャクナゲとミヤマホオジロの午後

拝啓

昨夜は大雨に加えて真夜中の地震にぞわっとした屋久島。

夜開けて降り注ぐ久しぶりに爽やかな春の日差し。

思い立ったのはシャクナゲの花の咲き具合。

今年の春は桜が例年より早く咲き散り、

ひょっとして栗生の「石楠花の森公園」シャクナゲも咲き始めているのではと走行距離32万㎞のステップワゴンを発進。

散策路に入ってすぐからまあなんと、

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ピンクも

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白も

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艶やかな赤も

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満開どころか、昨夜の雨もあってか散り初め。

日曜の午後だというのに、駐車場はガランガランの貸し切り状態。

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公園を抜けた先に人知れず建つ、

車いす対応のトイレ(六角形)もひっそりと。

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もったいなやもったいなや。

せっかく観光のお客様が少しずつ戻ってきてくださっているのに、

屋久観光協会のページでも紹介されることなくシャクナゲは散り終わってしまうのでしょうか。

屋久島観光協会Yakushima Tourism Association Official Website

 

せっかく栗生まで来たので、

遅めのお昼を先週から再開された「LA PONTO」さんへと。

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すると店の前には何台もの車が並んで混雑の様子。

 

そこで大川(オオコ)の滝の様子をまず偵察に。

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水量たっぷりで結構な迫力でしたが、「わ」ナンバーは3台だけで観光バスはなし。

もったいなやもったいなやと引き返し、

LA PONTOさんで新作サンドウィッチを港を眺めながら頂くことに。

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食べ終わったところへ、又続々とお客様がいらっしゃるので早々に退席。

 

六角堂に戻ると……

接客担当従業員のニャーが何かをくわえてニャゴニャゴ呼ぶので、

なんやねんと近付けば……

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得意げなニャーの足元を見れば一羽の鳥。

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ナンマンダブナンマンダブ。

いつもはメジロヒヨドリアオバトなどが獲物なのですが、

今回は見慣れぬ鳥。

早速、先日屋久島野外活動総合センター YNACさんから頂いた

屋久島オープンフィールドミュージアムガイドブック」で確認。

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喉が黄色っぽいのでキビタキかしらんと想えど……

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キビタキ - Wikipedia

なんだか違うので、

YNACさんで直接教えを乞うことに。

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今では懐かしくさえある「離島カード500円割引」がまだ使えるとのことで、

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肉まんと珈琲を頂きながら

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スタッフさんにニャーの獲物をお示しすれば、「ミヤマホオジロです」と即答。

「喉の黄色と長い尾羽、頭のとさかが識別のポイント。島にはよくいますがガイドブックにはあまり取り上げられていません。地面に落ちた種などをついばむので掴まったのでしょう」とのこと。

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ミヤマホオジロ - Wikipedia

なるほど、撮影した写真をよく見かえせばトサカ状の冠毛が。

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お彼岸の中日、ナンマンダブナンマンダブ。

 

やはり、日々自然と向き合っていらっしゃるガイドさんはすごいものだと感服。

ただ森をぶらぶらするだけなら一人、あるいは仲良し同士が気儘で気楽かもしれません。

しかし樹々や木の実、コケやシダ、鳥のさえずりや剥き出た地質一つ一つの声を聞き取るには、それ相応の知識と経験を身に着けたガイドさんに同行していただくのが大切だと再認識。

ただ、長時間密着して時を過ごすガイドさんなので相性が肝心。

様々なニーズ、お客様の個性にぴったりのガイドさんをどう見つけたらよいものか。

観光協会や町の観光課が協力して屋久島ガイドマッチングアプリを開発頂けないものかと思うことしきり。

島の季節は、春から初夏へと足早に進んでおります。

敬具

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