拝啓
役場へ所用で向かう道すがら、ただ往復するだけでは人生の無駄遣いとばかり、
島の暮らしを探索。
船行のバス停で咲きこぼれる山茶花を愛で、
その先の愛らしいコスモス畑を愛で、
長峰の「お花畑」の様子を伺えば……
寂しく広がる枯野原。
一つの花畑を守ることの難しさをしみじみ。
役場で用事を済ませた帰り道、小瀬田のmori cafeさんのフェイスブックで見つけた、
まだメニューに載っていないアフォガート、正式名称アッフォガート・アル・カッフェ(affogato al caffè)を頂くことに。
店内は早やクリスマス気分。
そして登場したのがこれ。
新たに導入されたエスプレッソマシンから生まれた新作を、
ススーッと注げばアラ何と。
ミルキーなお風呂に浸かったサンタの髭のよう。
飾りサンタの髭そっくりのフォルム。
これもまたクリスマススタイルの演出なのかしらんと感心。
ただフェイスブックで観た画像との違いに、再挑戦せねばと思いつつ帰路へ。
そこで思い出したのが2年前の夏頂いた、
Yakushima Candle HIKARIさんのクレミアソフトクリーム。
最近店を閉じられたと聞いておりましたが、どうされているかと覗いてみると、
表札は残っているものの、物悲しさが沁みました。
そう言えば、と思い立ったのがあの看板。
県道際に台風の後倒れたままになっている「萬萬亭」さんの看板。
どうされているのかと車を小径に進めてみれば、
定休日ではない曜日なのですが定休日表札。
移住したての6年前、ブログで島の食事情を紹介し始めるきっかけとなった萬萬亭のご主人の安否が気遣われます。
そこでまた気がかりになったのが八万寿茶園斜め向かい、
5年前に伺った喫茶店の「花鈴」さん。
このところ幟もスタンド看板も出ておらず、
どうしていらっしゃるのかと訪ねてみれば、
閉ざされたドアから出てこられたママさんがおっしゃるには、災難が重なって昨年から閉店状態とのこと。
讃岐、鹿児島、宮之浦を経てせっかく出されたお店、元気に復活なさいますように。
と願いつつ安房まで戻れば、
雑貨シリウスさんの閉店セールのお知らせ。
親鸞9歳、得度の際に歌ったと言われる歌が頭をよぎり、ふっとため息。
明日ありと思う心の仇桜 夜半に嵐の吹かぬものかは
「明日ありと 思う心の仇桜 夜半に嵐の 吹かぬものかは」 | 光華女子学園
その一方で、
「花びらは散っても花は散らない。形は滅びても人は死なぬ」と言う言葉も。
人は死ぬことによって肉体的には消えても、その人の死をかなしみ、「いたみ」「とむらう」者がいるかぎり、その人の「花」は散らない。
また逆に、その「花」は、「いたみ」「とむらう」者に、あたたかい生きるエネルギーを与えるという不思議な力をもっている。死者が「仏」になるとはそういうことである。
「花びらは散っても花は散らない」― 悼みと弔いを通じての死者と生者との響存 - 内的自己対話-川の畔のささめごと
コロナに始まりコロナに暮れる太陽系第三惑星。
お粗末な政府のドタバタで揺れる日本列島。
一週間後はもう師走。
サンタも今年は巣ごもりかしらん。
皆様と共に良い年が越せますように。
敬具