屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島ボンボンポイ第2回 モッチョムの麓 移住者cafeの先駆けペイタ

拝啓

何週間振りかのまとまった雨が森の緑と川を潤す初冬の屋久島。海に面した前岳の頭も雲を株ってなにやら一休みの風情。
こちらも午後の一休みと、買い物がてら向った先は尾之間のJRホテル手前にある「ペイタ」さん。
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以前「屋久島グッドモーニング第1回 移住開業26年目、朝9時開店」でもご紹介させていただいた、移住間まもなく30年になろうかという島の移住者飲食店の先駆け。
扉を開ければあどけない少年がお出迎え
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ショーケースの中から、モッチョム岳の麓にある尾之間のお店にふさわしい「もっちょむケーキ」をチョイスして珈琲と注文。
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パン売り場の奥が喫茶ルーム。微かに昭和の香りがする落ち着いた佇まい。
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店内には、外国人観光客?のお姿があちらとこちらに、窓際のテーブル席で待つことしばし。
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山腹中程まで雨雲に包まれたモッチョム岳を窓の外に眺めながら頂くもっちょむケーキとすっきりした味わいの珈琲が心和ませてくれます。

脇の書棚には宮沢賢治の絵本も数冊。
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『注文の多い料理店』をゆるゆる読み返し
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一息ついたところで、どことなく店長さんに似た人形にご馳走様とご挨拶してお会計。
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その出口脇に珈琲豆が並んでいたのでひょいと取り上げてみれば何と……
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学生時代を過ごした京都伏見は深草の「グリーンアイズ」さんの豆。
ママさんに仕入れの経緯を伺い、ネットで検索してみれば「みどり共同購入会」のページがヒットして
コーヒーは嗜好品で美味しくなければみんなに広がっていかない。フェアトレードのコーヒーは生産者を支援するからやってきただけではなく、そのコーヒーの品質が良かったから続けることができた
という社長さんの談話になるほど。

島で自家焙煎された珈琲も味わい深いですが、フェアトレードの自然栽培珈琲豆を頂くのまた世界遺産の島らしいかと。

パン屋にせよカフェにせよ宿屋にせよ雑貨屋にせよ、何を作って売ることが島で店を営む値打ちになるのか。
改めて問い掛けてくれたもっちょむケーキと珈琲に感謝。

敬具


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