屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島カレー事情第48回 島に居て上機嫌なる腹の虫 一食の価値あるアートカレー

拝啓

梅雨入りしたものの雨よりも流し虫の方が目立つような屋久島麦生。流し虫については以前このブログでもご説明した( 森にいて杜の守する流し虫 http://blogs.yahoo.co.jp/honeycomcabin/11932843.html通り、ハチの仲間であるアリとは違うゴキブリの仲間、交尾のために羽化したシロアリです。家を食い荒らされないまでも落とした羽や死骸の掃除が厄介、迷惑千万な虫ではあります。しかし、シロアリにせよヤスデにせよ森や野を再生してくれる大切な虫。

白谷雲水狭を宮崎駿の「もののけ姫」で売り込む以上に、戦争によって汚染された地球を浄化する虫の森(腐海)を描いた「風の谷のナウシカ」で島の生態系の妙を売り込む方がインパクトがあるのではないかと思う昨今。

そんな虫の話を今日は麦生の素敵なカフェ「DAVIS」さんで交わしました。


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もちろん話だけではなく、お食事も。今週の三種のランチメニューから選んだのは

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もちろん「黒豆ご飯とトビウオすり身揚げレッドカレー丼」

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黒米と黒豆を炒めて炊き合わせたご飯の上に
ナスとエノキとシメジ
ご飯を囲むように
グリルしたムラサキイモ、ズッキーニ、オクラ、カボチャ、エンドウ、赤ピーマン。
そしてカレーソースに浸るトビウオのすり身揚げ三個
小鉢は浅漬けのきゅうりと塩ラッキョウ

バランスが取れたスパイス遣い、工夫されたグリル野菜のクールな盛り付け、何よりこれまで島で食べた中で最も食感の良いトビウオのすり身揚げ。これにハーブティー(今回もカモミールを選択)が付いて¥1,100は素晴らしいコストパフォーマンス。

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ティーカップの左上は、すり身揚げに付けるオリジナルチリソース。辛さより風味が先に立つ面白いソースでした。

蒸し暑さや梅雨特有の気怠さで身も心も弱っていた折、一鉢の丼と一碗のハーブティーですっきりリフレッシュすることができました。

トビウオの調理法や味付け、野菜やスパイスの扱いに興味をお持ちの方は是非おためし頂きたい素敵なランチ。ご馳走様でした。

敬具

追伸:屋久島丼紀行でもご案内。



これまで紹介した「屋久島カレー事情」インデックス

第47回 夏雲の島に生まれし海カレー 根っからの島民による全国民のためのカレー
  宮之浦 「やくしま食堂」
第46赤き子の島に生まれし雨後の昼 和洋の狭間に知るカレーの深み
  安房 武田館キッチンハウス「かたぎり」
第45回 物騒な世を鎮めるや島カレー 明日に向かって撃て
  原 「ノマドカフェ」
第44回 年の瀬に飛び立ちて行く背や丸し  EBI Fly to the distance
 安房 「田中屋」
第43回 和も洋も隔てなきなり島カレー 受けて立った宮之浦の戦い
 宮之浦「雲水」
第42回 春牧に昇る旭日を拝みけり 笑顔は究極のスパイスなり
 春牧「喜楽里」
第41回 軒先の雫気にせずカレー買う 県道脇のコンテナで作るオヤジに買うオヤジ
 小瀬田 「モリカフェ」
第40回 新月に隠れてうさぎカレー食い カレーが地球を回している
 麦生「DAVIS」
第39回 人の世を写して流る秋の雲 ブタにも「六」がありました
 安房「ポルコ」
第38回 春にまた戻る日を待つ渡り鳥 また来ってこいよ南国Amara
 安房「Amara」
第37回 神代より天下りたり愛の秋 姉弟そろって豆カレー
 平内 「アイノワレストラン」(サウスビレッジ内)

第36回 あきもせず くるりくるりの島時間 港に香るカレーの風味
 宮之浦「雪苔屋」
第35回 島に逃げ極楽とんぼの島カレー 南の村の豆カレー
 平内 「サウスビレッジ」
第34回 透き通る海を背中に浜カレー 浜辺でスパイシー
 一湊海水浴場 「カレー専門店 屋久島カレー グロース」
 安房 「ジャングル・キッチン 近未来」
 楠川 「楠川ふれあいセンターじょんこう茶屋」
第31回 梅雨空に割りてすがしきカレーパン モーニングカレーパン
 尾之間 「ペイタ」
第30回 海山にガッツリカレー連れテイク ガッツリ登山弁当カレー
 安房 「かもがわ」
第29回 台風も賑わうアジアの交差点 パワーアップして帰ってきたAmara
 安房 「新Amara 南国酒場」
第28回 屋久島にアジアの緑風巡り来る 京都からやってきたアジアンカレー
 尾之間「バリスタイル レストラン&バー Warung Karang(ワルンカラン )
第27回 ラーメンをスープにさらう島カレー ラーメン屋のカレー定食
 宮之浦 「王龍(ワンロン)」
第26回 脇役のカレー目当てに蕎麦すする カレーやってます
 尾之間 「手打ちそば屋」
第25回 春雨に煙る木立のカツカレー 縄文登山のカレー
  安房「杉の茶屋」
第24回 春の午後カレーも香り桜咲く 新しい春のカレー
  尾之間 お食事処「春」(リニューアル店)
第23回 県道に萌え出づる春カレーあり 年季の入ったかわいい系喫茶店
  小瀬田「花鈴」
第22回 花咲ける島のカレーに恵比須顔 島に溢れるなんでもありの多様性
  安房「屋久どん」
第21回  雲間より漏れ出づる陽のカレーかな 輝くカレー
  安房「島・しまキッチン」

※ 番号の重複をご容赦ください

第21回  対岸に香れるカレー求めけり 海を渡って
  鹿児島市 チチビスコ、スリランカ かごしま
第20回 どんぶりに残せる鹿よ悪しからず たしかにしか
  宮之浦「カフェ・ヒトメクリ」
第19回  寒中の陽だまりすくう金曜日 金曜はカレーの日
  宮之浦「陽だまり」
第18回  小寒の温かなるビーフカレー 家路
  安房「和が家」
第17回  新年のカレーで初心立ち返る 求めるものは店それぞれに
  宮之浦「洋食の寺田屋」
第16回  冬空に一人向かいてカツカレー カァッツ!
  小瀬田「愛子亭」
  春牧「ふれあい」
第15回  幻のカレーやいずこ天狼星 ここは屋久島
  安房「萬来軒」
第14回  冬の海眺めてカレー食らう午後 海の見えるカレー
  宮之浦「Bay's Caf'e Jane」
  安房「和茶灯(わさび)」
第13回 食べることそれは生のあかしなり 木枯らしの吹き荒れる海ボンカレー
  陳列棚のカレー 2
第12回 穏やかな秋のバザーにカレーあり マイルドバザーカレー
  安房「すみれ幼稚園」
第11回  カレーには味も値段も決まりなし あっぱれなカレー
  原「ノマドカフェ」
  尾之間「モッチョムビュー トーン」 
  安房「田中屋」
第10回  一皿に カレーの美学 香り立ち アートなカレー
  麦生「屋久島ヴィータキッチン」
  原「屋久島 ノマド カフェ」
第9回  賭け事は性に合わぬとシカトする 玄関口のカレー
  小瀬田「屋久島空港食堂」
  宮之浦「観光センター」
第8回 おいどんにカレーうどんは似合わぬか Aコープのカレーうどん
  陳列棚のカレー
第7回  南蛮の香り受け継ぐカレー蕎麦 熊毛郡ゆかりの南蛮蕎麦
  宮之浦「楓庵」
  安房「きらんくや」
第6回  カレーから立ち現れし店の主 レストランのカレー
  安房「ファミリーレストランかもがわ」
  安房「サンパウロ」
  原「オリオン」
  安房「よろん坂」
  尾之間「トーン」
第5回  カレー屋と聞けば目覚める腹の虫 カレー専門店
  小瀬田「屋久島カレー茶房 ハイビスカス」
  宮之浦「カレー専門店 屋久島カレー グロース」
  安房「カレーと多国籍料理の店 Amara」
第4回  手で割って頬張る楽しさカレーパン カレーパン事情
  宮之浦「ひらみ屋」
  安房「ヒロベーカリー」
  安房「しいば」
  尾之間「Pain de Sucre パン・ド・シュクル」
第3回 風を待つ街にカレーの風が吹く 「本格」「印度風」ばやり
  島外のカレー
第2回 一皿の命の旨味有難し 樹林のオーロラカレー
  小瀬田「樹林」
第1回 独りでもカレーが繋ぐ人の縁 萬萬亭の500円カレー
  小瀬田「萬萬亭」