屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

ハウスには母子の笑顔とオヤジの屁

拝啓
 
台風12号が屋久島の西の海上を北上し、ようやくフェリーが入ると思いきや、台風11号が刻々と屋久島めがけて北上してきています。
 
二週連続週末のフェリーが欠航となると、観光のお客様で生計をなしているガイド、飲食、土産物店などの打撃は深刻なものとなります。
 
そんな気力もなえかけた時こそ、スパイシーなカレーの出番です。生鮮食料品がない中、そこここの家庭では非常食のレトルトカレーの封が切られ、タマネギとニンジンが消えているAコープの陳列棚からはハウス食品株式会社の社長の笑い声が聞こえるようです。
 
日本人御用達の「ハウスバーモンドカレー甘口」ですが、そのパッケージの側面に書かれている成分表をきちんと読まれた方は少ないでしょう。ハウス食品はちゃんと自社のHPでそのパッケージの画像をUPされているので是非ご覧ください。
 
 
それに比べると「六角堂スパイシーブックカフェ香草食堂イートハーブ」のカレーベースの成分はいたってシンプル。タマネギとショウガとニンニクとトマトをひたすら数時間炒めているだけ。
 
ただ、タマネギを炒める油は同量のオリーブオイルとサラダオイルをシナモン・カルダモン・クミン・クローブ・コリアンダー・ベイリーフ(ゲッケイジュ)にレッドチリ(赤唐辛子)で風味付けをしています。それが煮詰まったところで鶏ガラと塩にクミンとターメリック(秋ウコン)のパウダーを加えて味を整えればカレーベースの出来上がり。その日扱う具やスープに合わせて、野菜やその他のスパイスを足して仕上げます。
 
スパイスをそろえて時間と労力を惜しみさえしなければ、どのご家庭でもできるのが六角堂カレー。ただ、普通のレストランでは手間もコストもかかり過ぎて真似をする気にもならないでしょう。
 
さて第10回通常営業日、8月最初の週替わりカレーは、「台風に負けない親子カレーセット」です。ピリ辛チキンを中心にヒヨコとタマゴが、お疲れ気味の皆様をお出迎え致します。「おかんのカレー」や「おうち(ハウス)のカレー」に物足らなくなった日曜日、六角堂までぜひ足をお運びください。
 
六角堂イートハーブを「カレー屋さん」と思っていらっしゃるお客様がほとんどですが、そもそもは「ブックカフェ」です。ロフトには200冊ばかりの絵本もございます。板敷の床でゴロゴロ、扇風機の風に当たりながら絵本を楽しんでいただけます。お子様連れのお客様もお気軽にお出でください。
 
午後1時過ぎにはランチを召し上がりに来られたお客様も一段落。それから夕方までのひと時、オリジナルコーヒーやチャイを飲みつつ、六角堂特製焼き菓子をかじりつつ、ゆったり明冥(めいめい)文庫の蔵書を手に取っていただければ幸いです。
 
敬具