拝啓
12月30日はフェリー・高速船・飛行機まで全便欠航する荒天。
なにやら今年を象徴するような一年の締めくくり。
それでも無事に年を越せるのは、
コテージにご滞在下さったお客様や、数えるほどしか開けられなかったちんたらBookCafeをご愛顧くださった皆様のお蔭です。
心よりお礼申し上げます。
少しでも明るく新年を迎えようと、
島の頼りになる八百屋&園芸店「田中屋」さんで頂いた花で寄せ植えを。
何か物足りなさを感じたので、栗生の浜まで一走り。
シーカヤックに興じる元気な方々を横目にサンゴを少しばかり頂いて、飾り直し。
コテージ山-恋愛羅房に一つ
コテージ海-風来裸防に一つ。
コテージの玄関には細やかながら鏡餅のお供えも。
母屋にはいつもの「コダカラベンケイソウ」の鉢に正月飾りを。
なんでまだサンタさんがおるん?といぶかられる方もいらっしゃるでしょうが、
25日の屋久島カトリック教会でのミサの際、神父さんから教えて頂いたのは……
東方の三博士がベツレヘムに誕生したキリストを訪問し、キリストが神の子として公に現れたことを記念する1月6日の「顕現日」までが「降誕節」とされ、クリスマスと考えてよいのだと。
なので、お正月もサンタさんがいておかしくないわけ。
で、そのお飾りの上には注連縄(しめなわ)。
昨年までは麦生の農家さん方が手作りされていた注連縄を分けて頂いていたのですが、今年はお願いできずAコープの屋外売店で。
カフェのカウンターで粛々と、
益救神社で頂いた子(ネズミ)さんと丑(ウシ)さんの干支引継ぎ式。
恵比寿さんと珈琲シーサーシーサーさんで頂いた牛さんも加わって記念撮影。
移住後一度も食べたことがないお節の代わりにちりめんお節もお供え。
吉野裕子の著作『蛇 日本の蛇信仰』 (講談社学術文庫) によれば、
注連縄も鏡餅も「脱皮を繰り返し精力旺盛な蛇」の象徴で、命の再生を願う民の思いが込められたものだとか。
この著作の「第四章 鏡餅考」157ページには、屋久島の歳神「トシノカミ」さんの紹介も。
六角堂の裏山、トイモ岳の上半分はうっすら雪化粧。
2021年元旦の天気予報は曇りですが、初日の出を拝んで新たな年の始まりを迎えたいものです。
敬具