屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

師走に灯る迎え灯 春牧盛久神社と平野

拝啓

先日、春牧・尾之間・平内に灯る島のイルミネーションをご紹介いたしましたが、

ご紹介しそびれていた灯を二つご案内。

一つは春牧の盛久神社

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神社は春牧公民館の裏手

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吊られたボンボリには子供達の絵が描かれて気持ちもほっこり。

拝殿の前には新年に向けて「オメデトウ」

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境内から見る春牧のイルミネーションもまた佳し。

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盛久神社の祭神は主馬(しゅめ)平盛久(たいらのもりひさ)

Wikipediaには「墓所」が屋久島かも……となっていて、

別名 主馬八郎左衛門
墓所 屋久島盛久神社?

吉田集落のHPでは盛久が屋久島に城を築いたと紹介されておりますが、

平家の落人伝承 - 吉田集落 (yakushima-town.jp)

屋久町郷土誌第二巻の春牧案内(p748)では、盛久が屋久島に着いた時にはすでに死んでいたとの記述も。

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いずれにせよ能の謡曲「盛久」にもなっている人物。

大切にお祀りしたいものです。

盛久とは - コトバンク (kotobank.jp)

 

一方、

平野にあるイルミネーションは、

集落のではなく個人のお宅のかも。

三岳酒造の斜め前にはヤクシカではなくトナカイも。

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草思園の近くにはてんこ盛りのイルミネーション。

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島のイルミネーションは観光客向けと言うより島民向け。

もっと言えば、島を離れて暮らしている「海外在住島民家族」を正月に迎えるための灯りかと。

里帰りする家族や親せきの「迎え灯」といった風情も。

灯す人々の思い、灯に迎えられる人々の思いを大切にしたいものです。

敬具

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