屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島町町長選挙まで、あと一か月なのに……

10月22日に告示され、27日に投開票される屋久島町長選挙まであと一か月。

立候補を表明されているのは現職の荒木耕治氏(69)と元屋久観光協会会長の小脇清治氏(75)のお二人のみ。

時折後援会の選挙宣伝カーが県道を走り抜けて行きますが、候補者名と頑張ります以外の情報はなく……

Googleで「2019年屋久島町 町長選挙」と検索しても、メディアや町のお知らせ以外で引っ掛かった記事は次の二つだけ。

「市民メディア屋久島」
https://blog.goo.ne.jp/media-yakushima

屋久島ヨカニセの独り言」
https://11982678.at.webry.info/201905/article_3.html

先月、スマホの調子が悪くdocomoショップで診てもらいに行った折り、「屋久島でパソコンを所有している家は2割ほどしかいない」と聞いて驚いたのですが、

フェイスブックなどでは日頃盛んに情報交換をしている島民も多いのですから、候補者や後援会の方々がネットで様々な議論を吹っかけてもよさそうなのに、一度も閲覧したことが無いのは何故……

リサイクルやイベントほどに関心がないのか、「政治的発言」は差しさわりがあるからなのか、私が接続していないツイッターやラインではやり取りされているのか?

唯一手にした「頑張ります」の中身を推察できる情報源は、郵便ポストに入れられた「後援会広報」がそれぞれの陣営2号ずつ。

世界自然遺産の島」の町長候補がどんなことを言っているのか気になる地球人の方もいらっしゃるかと思い、ご紹介いたします。

まずは現職荒木町長の広報。

令和元年8月 第1号

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令和元年9月 第2号
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次に新人の小脇氏の広報。

令和元年6月 第1号

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令和元年8月10日 第2号

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荒木氏の「公約」と小脇氏の「政策」を抜き出してみると

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荒木氏の「公約」は抽象的で具体性に乏しく、小脇氏の「政策」はやや具体的ではあるもののハッとさせられるような新味は乏しく……

これではなッと思っていたところ、小脇氏の座談会が行われるとのお知らせが。

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予定されていた日程は都合が悪く参加できなかったのですが、今日通りかかった街宣車から「本日7時より尾之間管理センターで座談会開催」の報を聞き、どんなもんじゃろうとトロトロ車を尾之間まで。

7時ちょっと前に会場に着くと、駐車場には40~50台の車が。会議室のイスは9割がた埋まっていて参加者は60~70人かと。後援会顧問の真辺町会議員の挨拶の後、小脇氏の演説と質疑応答が1時間10分ほど。

小脇氏が語ったのは立候補の動機と経過、自身の税務課と農協での経験、タンカンなどの農作物のブランド化と小杉谷や温泉や首折れサバなどを軸にした観光産業振興策、そして島内地域格差の是正や旧尾之間支所(元屋久町役場)跡地の有効利用などによる移住促進・労働力確保の提案など。

旧尾之間支所を「コワーキングスペース(Coworking Space)」として活用し、人を呼び寄せ労働人口や家族も含めた島民人口を増やすという提案は新鮮でしたが……座談会の参加者のほとんどが高齢者。還暦チョイ過ぎの私より下の世代の方や移住者は数えるほど。

もう一方の荒木氏の座談会や講演会があれば、どんな方々が集って来られるのかを見、何が語られるのかを伺いに参りたいところ。

会場の玄関に掛けられていた100年前の尾之間温泉の写真を見つつ、

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町長選挙に向けて若い世代の方々が町政について自由闊達に議論する場を作る手立てを打つ必要を改めて痛感したひと時でした。

敬具