屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島トリッコロール第9回 鶏肉で羽を休める港町 安房 八重岳食堂 あわほ サンパウロ

拝啓
 
今年のGWは不安定な天気で飛行機の欠航が相次いだ上、フェリーハイビスカスはエンジントラブルで屋久島に辿り着けない事態も起こり、ご来島のお客様は大変な思いをされたご様子。
 
それでも麦生の「桜とホタルの里公園」ではホタルもゆらりと飛び交い始め、ウミガメとご対面できなかったお客様を慰めてくれたり……
 
週明けの島は何やら祭りの後のようで、其処此処の飲食店もお休みを取られるところもチラホラ。
お疲れ気味の島民の皆様のために、今回のトリッコロールは安房鶏肉三番勝負」。
 
まず一番目は、「屋久島ラーメンの細道 第7回 吊り橋のたもと その2」でもご案内した創業昭和八年の老舗食堂「八重岳食堂」さん。
 
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川面の席に座って注文したのは
 
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名物サクサク羽根付きギョウザ
 
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かねてより独特の味と噂に聞いていた鶏の「唐揚げ定食」
 
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唐揚げは一見するだけでンンッ。
『新明解類語辞典』に「唐揚げ 1.小麦粉や片栗粉を軽くまぶして油で揚げること。2.素揚げ。異字 空揚げ」と記されているように唐揚げには目立った衣がないのが特徴。
そこがパン粉を使用する「カツ」との違いのはずなのにカリカリの衣が……
 
その掟破りの唐揚げを一口かじってみれば、ほのかなカレー粉の風味漂う骨付き肉。
昭和八年から続く伝統の味かどうかは分かりませんが、新鮮な体験をさせていただくことができました。
 
二番目は、「屋久島丼紀行 第37回 崖っぷちでの新規開店」でもご案内した開業一年に満たない「お食事処 あわほ」さん。
 
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店の片隅には招き猫がもろ手を挙げてお出迎え
 
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「トビウオ飛んだ定食」が売りのようですが、ここは焦らず「鶏のカラアゲ定食」
 
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かつては安房に数軒あったというフィリピンパブの一軒だったお店の二階はゲストハウス「DREAM」に。
定食・総菜屋でありながらWifiが使えるのが嬉しい店内で待つことしばし。
 
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ごく一般的な唐揚げですが、冷奴に加えてラッキョウと麦味噌が添えられているところが観光客へのサービスの心意気でしょうか。
機会があれば500円のコーヒー付きモーニング洋食も試してみたいところです。
 
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さて、三番目は屋久島丼紀行 第14回 ハロウィンの夜は丼とともにでもご案内したレストラン「San Pauro サンパウロさん。
自家製の「屋久島ソムリエドレッシング 」の製造・販売に加え、レンタカーや宅配業務も行う多くの島民になじまれている洋食屋さん。
 
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お洒落なドアを開けば招きネコならぬ招きカエルがWelcom。
 
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島民らしき家族連れでにぎわう店内の片隅に座り
 
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からあげ定食を頂こうと思ったものの今回は、同じ値段を払うのならばとチキンカツに。
それも一般的な「チキン」でも洋食らしい「タルタル」でも和風な「さっぱり」でもなく、思うところあってあえて「みそチキンカツ定食」を。
 
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昭和の香りがほんのり漂うお店の壁の「Technics」のスピーカーから流れるBGMを聴きながら待つことしばし。
 
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屋久島ソムリエドレッシング 」が添えられたチキンは思いのほか大ぶり。
麦味噌中心の島でありながら赤味噌仕立ての味噌カツを出すお店が何軒もあるのが不思議でしたが、今回みそチキンカツを頂いて、この味噌の甘味が古くから島で暮らす住民の舌に馴染むのだと納得。

観光のお客様には、何でもなさげな鶏のカラアゲやカツに島の情緒を感じ取っていただければ幸いです。
 
敬具
 

屋久島トリッコロールインデックス

  尾之間 モッチョムビュー トーン 唐揚げセット
  安房  スマイリー 照り焼きチキン入りイングリッシュマフィンサンド
  安房 ファミリーレストラン かもがわ 唐揚げ定食
  原  食堂 モッチョム山荘  鴨鍋
  尾之間  ボン・クラード 唐揚げランチプレート+タンドリーチキンセット
  平内 naa yuu cafe  な~ゆ~プレート-油淋鶏
  尾之間  味徳  唐揚げ定食
  原  屋久島オリオン  屋久島流幽庵焼き
  安房  日と月と  京都+広島+屋久島風お雑煮
  宮之浦  雪苔屋  東京+埼玉+屋久島風お雑煮