屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島カレー事情 第11回 カレーには味も値段も決まりなし あっぱれなカレー

拝啓
 
このところ秋空が広がっていた屋久島麦生ですが、今日は日暮れとともにジャバシャボと雨が降り始めました。
台風で傷んだ梢から噴き出した新芽には恵みの雨かもしれません。
 
さて、夏から秋にかけてレポートした「屋久島カレー事情」は、第10回でいったん匙を投げて終了いたしましたが、今日の午後、衝撃を受けたカレーに出会うことにより再開する決意を得ました。
さてそれはどこのどのカレーか、「あれかっ!」と思い当たる節をお持ちの方には、屋久島カレー道初段を差し上げます。
 
秋の深まりにつれて食欲が増し、無駄遣いはやめようと思いつつも何となく外食に走ってしまいます。
それはただお腹を膨らませたいという欲求とは違った、「何か食べたい」という漠然とした欲望に襲われてのことです。
 
そんな時には、もう一度食べてみたいカレーに走るか、まだ食べていないカレーを探し求めるか。
とはいうものの狭い(と言っても周囲100㎞あります)島のこと、行くところは限られてしまいます。
 
「あれを食べたい」時は原集落の屋久ノマド カフェ」http://nomado-cafe.seesaa.net/)へ。
残念ながらランチセットは売り切れだったので、バターチキンカレーの単品を注文。
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相変わらず品のよい盛り付けに加え、ランチセット以上に鶏肉がしっかり入っていて満足感もあり、ヒヨコ豆の触感も軽快です。
そして楽しみは食後のチャイ。
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滑らかな舌触りと程よい香りの落ち着いたチャイを頂くと、ズタボロに傷んできた脳の神経細胞が再生されるかの様です。
 
「あれを食べたい」に辿り着くのも満足の一つですが、それ以上に楽しいのは「思ってもいなかった」出会いです。
 
ゆっくり日本経済新聞を読みながらご飯を食べられる店が少ない島で、尾之間の「お食事喫茶 モッチョムビュー トーン」(http://r.gnavi.co.jp/9wn96v590000/)は有難い店です。
Aコープへの買い物がてら店に入ると、何とカレーの別メニューシートが。
「チキンバターカレー」と「豆と野菜のトマト煮込みカレー」の二種類。
ともに720円で、230円プラスするとエビフライ、チキンカツ、ハンバーグ、唐揚げのトッピングができます。
 
島で豆のカレーを食べられる店は極めてまれなので、ここは迷わず豆のカレーにチキンカツのトッピングを注文しました。
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以前いただいたチキンカツカレーと比較すると、
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なんだか得したような気がしました。
 
さて、いよいよこのレポートを再開させるきっかけとなった衝撃のカレーの紹介。
それは、野菜や花の苗を週に一度は買いに行く安房「田中屋」の弁当・惣菜コーナーで出会った「200円カレー」です。
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値段を見た瞬間、間違いかと疑ったほどの安さ。
カレーのルーはいかにもですが、「オカンのカレー」の鉄則通りニンジンとジャガイモと豚肉の切れ端がしっかり載っています。
これは何が何でも食べねばと手に取ると温みが残っていましたが、六角堂に帰るまで冷ましてはならじと店備え付けの業務用電子レンジでアツアツにしてレジへ。
車を走らせること10分。
一気に完食しました。
 
食料品店だからこそできる200円カレーなのか、今日だけの特別セールだったのかはわかりませんが、これもあっぱれなカレー。
六角堂で出すべきカレーの内容や値段を改めて考えさせていただけた貴重な体験でした。
 
敬具
 
PS.
11月1日に田中屋へ行くと「田中屋の定番カレー 一日20食限定!」と張り紙がしてありました。