拝啓
毎日新聞の報道によれば……
新型コロナウイルスの感染者は1月18日、全国で新たに3万2197人確認され、過去最多を更新。1日あたりの感染者が最も多かった2021年8月20日の2万5990人を大幅に上回り、初めて3万人超え。
全国で新たに3万2197人感染 重症者261人 最多は大阪 | 毎日新聞 (mainichi.jp)
いつまた屋久島でも飲食店への自粛要請が再実施されるか分からず。
そんなやれやれな気分が空に映ったように、
どんより曇ってうすら寒かった屋久島の午後、
所用で宮之浦に出向きがてら立ち寄ったのが、
楠川の「ART & COFFEE SUNSUN」さん。
今回頂いたのは、
本日のお薦めキャロットケーキと珈琲。
サクッとした歯ごたえとしっとりした舌触り。
添えられたヨーグルトクリームをペタペタしながら頂けば、
程よい酸味のモッチリ感。
ケーキのみならずお皿もオーナーママさんの手焼き。
店内所狭しと並ぶ絵画や工芸・雑貨も手に取りながら、ゆるゆる過ごすお客様も。
ぞうぞ島の明日をお日様燦燦として下さいますように。
さて次は、どこのお店を巡りましょうか。
敬具
「屋久島カフェ巡り 2022」の記事一覧 - 屋久島六角堂便り~手紙
「屋久島の人と暮らし」の記事一覧 - 屋久島六角堂便り~手紙
追伸
雑談の中で、ママさんが鎌倉出身と知り鎌倉談義。
一度も訪れたこともないのですが、そこで思い起こしたのは授業で何度も扱った夏目漱石の『こころ』の冒頭。
私が先生と知り合いになったのは鎌倉である。その時私はまだ若々しい書生であった。(中略)
私がその掛茶屋で先生を見た時は、先生がちょうど着物を脱いでこれから海へ入ろうとするところであった。私はその時反対に濡れた身体を風に吹かして水から上がって来た。(中略)
次の日私は先生の後につづいて海へ飛び込んだ。そうして先生といっしょの方角に泳いで行った。二丁ほど沖へ出ると、先生は後ろを振り返って私に話し掛けた。広い蒼い海の表面に浮いているものは、その近所に私ら二人より外になかった。そうして強い太陽の光が、眼の届く限り水と山とを照らしていた。私は自由と歓喜に充ちた筋肉を動かして海の中で躍り狂った。先生はまたぱたりと手足の運動をやめて仰向けになったまま浪の上に寝た。私もその真似まねをした。青空の色がぎらぎらと眼を射るように痛烈な色を私の顔に投げ付けた。「愉快ですね」と私は大きな声を出した。
これを読んで、何やら艶めかしさを感ずる人も多いのではないかと思うのですが、教科書に掲載されるのは「K」の自殺の部分ばかり。
しかし、『こころ』は絶妙に絡み合った伏線を辿って楽しめるミステリー小説。よろしければ「青空文庫」で是非ご再読を。
そしてまた思い起こしたのは小川糸作『ツバキ文具店』。
これを原作としてNHKで放映された「NHKオンデマンド | ツバキ文具店~鎌倉代書屋物語~ (1)「奇妙なお悔やみ状」 (nhk-ondemand.jp)」で多部未華子の魅力に惹かれたことを思い起こし、ウキウキ。
六角堂に戻って読み返そうとしたのですが行方不明。
六角堂明冥文庫には小川糸さんの食に関する本が5冊ばかり。
よろしければゆるゆるページをめくってお楽しみくださいませ。