屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島の年越し18-19……大晦編

2019 謹賀新年

あれこれあれどまた一つ年を越し、穏やかな日差しに包まれた2019年の元旦を迎えられたのも皆様からの励ましと六角堂コテージやカフェ・イートハーブをご利用くださったお客様のお蔭と感謝しております。
本年も、相変わらずご愛顧下さいますようお願い申し上げます。
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さて、この3月で屋久島移住まる五年。その節目の年を迎えた島の年末年始の断片を「屋久島の年越し18-19」と題して二回シリーズでご案内。

その前編~大晦
31日の午後、買いそびれていたニャーへのお返しプレゼント(クリスマスにニャーからのプレゼントが)を求めに小瀬田のSAMSに行く途中。立ち寄ったのは安房のモスバーガーから公民館に抜ける道沿いにあそこ。かつて居酒屋、そのあと南国料理、そしてエスニックカフェと移り変わった生々流転の地。
12月初めから改装工事が始まっていたお店についに新看板、「万福 中華 ラーメン 餃子」
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ちょうど居合わせたご主人に伺うと「早ければ1月12日、遅くとも15日にはオープンします」とのこと。万福×満腹=まんぷく?NHKの朝ドラにあやかってのことかは分かりませんが新年早々縁起が良いうえ、萬来軒亡きあと中華料理屋空白地帯となっていた島南部に待望の出店。
並びの「麺屋りんたろう」、3月オープン予定の「シリウス」さん共々、腕や才覚を競い合っていただければ幸いです。
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で、買い物の後に向ったのは先日窯出しをされたばかりの「埴生窯」https://www.facebook.com/haniigama/さん。
登り窯で焼き締めされ、力強さに溢れた作品は六角堂でも味わっていただいておりますが、今回の窯では干支にちなんだ「猪」誕生の報を知り、早速伺うと……埼玉での個展を前に所狭しと並べられた作品群はさながらノアの箱舟のよう。
イメージ 3お馴染みの山羊やら龍やら猫やら象やら鳥やら鯨やら蛙やら狛犬やらペット用の骨壺やらに交じりつつ、おお!猪の群れが。
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その中で一番面構えと毛艶のよい一頭を六角堂にお招き致しました。
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そして夕刻、2018年最後の夕陽に染まるサバ雲は、何やらGood bye 手を振るよう。
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イスラム歴やユダヤ歴と同様、古代の日本でも一日の始まりは日没だったとの柳田國男の言に従えば、12月31日の日没と同時に2019年の「夜の一日」がスタート。
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コテージご滞在のお客様の夕食のご用意と片付けを済ませた後、シャワーを浴びて身なりを整え(と言ってもいつもの服)、11時前に向かった先は宮之浦まずは法華宗の「久本寺」さん。
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思いの他、人は少なく鐘楼の傍らに行くと「今から除夜の鐘が始まります。突きますか?」と世話係の方に声掛けられるや、ゴ~~~~ンと住職さんの第一打。
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そして頂いた整理札の番号は22番。
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5分も待たずに順番が来て61歳を二日後に控えて人生初の除夜の鐘。突き終えた後で、一人後ろの方と順番を変えてもらって23(ふみ)番にすればよかったと思いはすれど後の祭り。
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本堂で始まったお勤めの合唱、太鼓の音と
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大晦の港町に響き続ける鐘楼を後にして、
向かった先は益救神社こちらはお寺の数十倍の人出。
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益救(やく)はかつて「ますくひ」「すくひ」と読み、旧称は「須久比ノ宮」。『延喜式』神名帳に記載された最南端の神社で、主祭神は天津日高彦火々出見命(あまつひこひこほほでみのみこと)山幸彦。配祀神は大山祇命木花開耶姫命など多数ですが、そうした神さんのあれこれ気にせず家内安全商売繁盛の祈願。参拝客のお目当ては奉納太鼓の演奏・演舞と振る舞い酒に振舞い餅かも。そのせいもあってか、境内の夜店はぽつりと一軒。
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日付が変わる直前に和太鼓奉納神事開始。
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太鼓の響きと火をかざす鬼神の舞に心を清め、今年も招福干支を頂いて六角堂へ向かう道すがら……
宮之浦橋たもとの宮之浦キリスト教会に立ち寄りましたが、
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やはり真っ暗。新年を迎えるミサは行われておりませんでした。

深夜1時というのに、県道は南に向かうテールランプの列。
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島の人々の平安無事、健康長寿、学業成就、商売繁盛の願いがジンワリ目に沁みました。

その6時間後、2019年最初の「昼の一日」については次回。