屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

メイと鳴く山羊や悲しき野分かな

拝啓

2017年7月21日に発生した台風5号ノルー(韓国の言葉でノロジカ)は8月3日に発生した台風11号ナルガエ(北朝鮮の言葉でつばさ)と6号差で存在するという観測史上新記録の台風。南北朝鮮に挟まれた日本の南海は大荒れ。

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のらくらノルーは目元パッチリ。何やら胎児のようにも見えて来て……

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今朝から屋久島に通う船も飛行機も全便欠航。明日はバスも運休し、ごみの収集もなくなると朝から防災無線がしきりに放送。昼前に所用で出向いた小瀬田の海は宮之浦を遠く霞ませ逆巻いて

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どんな具合と興味本位に立ち寄った春田浜は怒涛押し寄せ

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いつも元気な小屋カフェはコンパネ打ち付け

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其処此処の民家では雨戸のない窓に板を打ち付けて飛来物への備え万端

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ただ雨風に打たれてメエと鳴く叢のヤギの姿が哀れを誘う島の夕暮れ

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折れて飛びそうな木の枝を切り、外回りの点検をして夜を迎えた屋久島麦生の六角堂。年に何度もないことですが、すべての窓を閉め切った母屋の内は首振る扇風機の風音ばかり。時折響くヒュルリリゾゴゴに、外はどんな具合と開けた闇には、海鳴りと樹冠を揺らす風が満ち満ち。

そうこうするうちYahooの気象情報がスマホに着信、洪水・暴風・波浪警報発令を知らせ、屋根を打つ雨音も高くなって参りました。

コテージにご滞在中のお客様は明かりを消してすでにご就寝のご様子。

奄美種屋久トカラに三島、みんな無事でありますように。

敬具