屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

頼りなき日々を支える便りかな

拝啓
 
今日は朝から気持ちの良い小春日和。しかも太陽が復活する『冬至』と月が復活する『新月』が重なり、おめでたいとされる『朔旦冬至』の日。
 
お客様の数は少なめでしたが、これまで何度も足を運んで下さりながら満席で召し上がって頂けなかったお客様にご賞味いただけたり、ご近所に最近引っ越してこられたご家族連れがいらして下さったり、詩のお好きなお客様と茨木のり子や谷川俊太郎の詩の話ができた上に、ご用意した焼き菓子は全部売り切れ。お店も何やら小春日和の様相でした。
 
明日23日(火)が年内最終の営業日となります。カレーは定番のキーマと豆のカレーに加えてポークカレーをご用意いたしております。元気の元のスパイスたっぷりカレーやホットサンドで良い年をお迎えいただければ幸いです。
 
さて、今週の絵本特集『手紙特集』の追加です。
 
1冊目は『ゆかいなゆうびんやさんのクリスマス』(作:ジャネット&アラン・アルバーグ、文化出版局1987年初版)
 
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『ゆかいなゆうびんやさん』シリーズの一冊。こちらも前回同様〝てがみ〟を読める仕掛けえほんです。
 
2冊目は『こんにちはお手紙です』(福音館書店2006年初版)
 
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「こどものとも」の50周年を記念して出版された絵本で、「ぐりとぐら」「だるまちゃん」「ばばばあちゃん」「やなぎむらのむしたち」「あさえ」「たろう」「おおかみ」、「エンソくん」からの手紙を読むことができます。配達人は“ほねほねさん”です。
 
そして3冊目は、『手紙』(谷川俊太郎、集英社1984年初版)
 
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絵本ではなく詩集です。今日、お客様と谷川俊太郎の詩についてお話ししていて、『手紙』という詩集のことを思い出して、ページを繰り直しました。国語の教科書にも載っている「手紙」という詩の入った詩集です。その第一連は……
 
    手紙
 
  電話のすぐ後で手紙が着いた
  あなたは電話ではふざけていて
  手紙では生真面目だった
  〈サバンナに棲む鹿だったらよかったのに〉
  唐突に手紙はそう結ばれていた
 
まだ、“携帯”も“メール“も世間一般にはなかった時代の詩です。
 
明日は今年最後の営業日。夜7時まで開けておりますので、六角堂「冥々文庫」でお好みの一冊を見つけて頂き、エチオピアモカのコーヒーやマサラチャイの香りと共にお楽しみいただければ幸いです。
 
敬具
 
追伸
ブログ「屋久島発 田舎暮らし通信」(http://yakushimapain2.seesaa.net/article/410983342.html)さんで、六角堂のホットサンドや」カレーをご紹介いただきました。美味しそうに写真を撮って下さり、ありがとうございます。