屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

野分去る深夜のお客六連星

拝啓
 

瞬間最大風速秒速40mを超え、数年来で一番風の強かった台風18号。「台風第18号に関する鹿児島県(奄美地方を除く)気象情報第12号」(平成26年10月6日05時45分鹿児島地方気象台発表)によれば次の如し。


4日00時から6日05時までの最大瞬間風速と最大風速(アメダスによる速報値 単位:メートル)は以下のとおりです。
鹿児島県(奄美地方を除く)
 屋久島町小瀬田
   最大瞬間風速 43.7   北 5日12時56分
     最大風速 31.7   北 5日12時57分
 屋久島町尾之間
   最大瞬間風速 42.6 東北東 5日11時33分
     最大風速 20.5 北北東 5日10時26分


瞬間最大風速は、島の北東の小瀬田も南の尾之間もあまり変わりないですが、アメダス(http://www.jma.go.jp/jp/amedas_h/map64.html)の時間ごとのデータを見ると台風の通過による風向きの変化とともに、屋久島の地形的な特徴がよくわかります。
 
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島の南にある尾之間の方が先に最大風速を記録するのは自然ですが、北東にある小瀬田が最大瞬間風速43.7mの北風を記録した13時頃、尾之間では風速が5.4mとなっています。
 
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九州最高峰1,936mの宮之浦岳を中心にいくつもの山がそびえる屋久島は、風向きによってうける風の影響が随分と変わります。中央アルプスを挟んだ、金沢と静岡ほどの違いがあるとも言えます。
 
とはいえ、島の南東に当たる六角堂では、北側にある山から猛烈な吹き下ろしの風が吹き、コテージや母屋はびくともしませんでしたが、庭木や手作りの看板は見るも無残な状態になってしまいました。
 
それでも夕方には風も収まり、ほんの数分でしたが六角堂正面の海には虹が立ちました。
 
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ただ、4日の夜11時過ぎに始まった停電はその後も続き、復旧したのは24時間後となる長時間停電となり、ご宿泊のお客様には大変なご迷惑をお掛けすることになりました。
 
停電復旧後は雲が切れ、日付が変わった6日の深夜2時過ぎ、六角堂の南の空にはオリオンが瞬いていました。
 
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中央がオリオン、左下が大犬座のシリウス、右上はプレアデス星団のすばる。
 
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昴:すばる=六連星:むつらぼし
 
冬の星座オリオンの三ツ星を見つめていると、めぐりゆく季節の早さを思い知らされます。
 
倒木の撤去や壊れた看板の補修はとても二、三日では済みそうもありませんが、今週末には次の台風19号のご来島の兆しもあり、さてどうしたものやら。
 
敬具