拝啓
変化を好まずとも時代はギシギシ音を立てながら変えられつつあり、ズルズル今の流れに沿っていては暮らし向きを変えることもできません。おまけに熊本を中心とした地震は、まだまだ活発に活動を続けて不安は募るばかりです。
そんな折、安房の古い町並みの一角では、先にご紹介した「NABURA」さんと並んでお持ち帰り惣菜と中華料理のお食事処「あわほ」さんが新規オープン。
ところでそもそも「あわほ」とはなんぞや。『屋久町郷土誌 第三巻 村落史 下』(旧屋久町教育委員会発行)によれば……
安房は、アンボウと読み、方言ではアンボという。古くは粟穂(アワホ)といい、今は神社にその名が残る。(中略)アワは、平安末期にはアオと、中世以降は、アボ、アボー、アンボウと転訛されてきたという。(中略)粟穂の穂は高いを意味するから、険しい、高い崖地、断崖のある浸食地形にちなんだ村名であると思う。このことは、昔、太忠(たちゅう)岳を粟穂岳と呼んでいたことからも明白である。
とのことで、いわばアワホは崖っぷち。屋久島を訪れる観光客はピークをとうに過ぎた下降線。町の財政も悪化の一途で先の見えないトンネルの中。島の暮らしの崖っぷちを肌身に感ずればこそ、「あわほ」を店名にした飲食店を開いて活路を見いだそうとする島の心意気を感じます。
で、店の向かいの駐車スペースに車を止めて店内に入ると正面の壁に
お持ち帰り用の惣菜が中心のお店かと思いきや、中華風のメニューが並び、作り置きではなく注文に応じて料理して下さるとのこと。20席ほどのテーブル席に加えて座敷コーナーとテラス席も。
壁掛けテレビを正面に見るテーブル席に付いてメニューを再確認。入店前から決めていた「中華丼」に加え「冷やし中華」を注文。
ざく切りの白菜の程よい食感、島にしては甘さ控えめのあんかけ。
子どもやお年寄りも食べやすい、控えめの酢加減と優しい食感の冷麺。
6月に安房の萬来軒さんが「しばらくお休み」の貼り紙を出されてから久しく
何はともあれ落ち着いて中華風の丼や麺類を頂ける店ができたことは嬉しいばかり。
お店巡りも選挙も一緒。行かずにあれこれ腐すより、自分で行って試してこそ。
崖っぷちの屋久島、崖っぷちの九州、崖っぷちの日本をどうするか、誰にどの党に一票を投ずるか。気が付けば日本国中崖から転落などということになりませんように。
敬具
屋久島丼紀行インデックス
安房 いその香り 「14周年感謝限定ランチ-海鮮丼」
椨川 お食事・酒処 たぶ川「親子丼」
麦生 DAVIS 「デイビススタイルポークハンバーグのロコモコ丼」
麦生 DAVIS 「黒豆ご飯とトビウオすり身揚げレッドカレー丼」
尾之間 ボンクラード&La table 「丼風ライブ弁当」
原 ノマドカフェ 「ラープ丼」
春牧 みち草 「豚のねぎ塩焼き丼」
安房 ファミリーレストランかもがわ「カツ丼」
春牧 喜楽里「カツ丼」
宮之浦 レストランパノラマ「とびカツ丼」
春牧 喜楽里「カツ丼」
宮之浦 レストランパノラマ「とびカツ丼」
安房 散歩亭 「黒豚なんこつ丼」
春牧 喜楽里 「豚丼」
小瀬田 エアポートやくしま「豚とじ丼」
安房 じいじ屋「ミニ豚なんこつ丼」
小瀬田 エアポートやくしま「トビウオ丼」
宮之浦 四季(とき)亭 「ヒレカツ卵丼」
宮之浦 島むすび 「豚下ロースカツ丼」
尾之間 A-coop 「カルビ丼」
船行 DINING CAFE BAR SLOW「ロコモコ丼セット」
安房 田中屋「タンドリ丼」
春牧 喜楽里 「喜楽里カレーう丼」
宮之浦 雲水 「天丼 海老三本野菜四種」
尾之間 そば屋 「とり天丼セット」
尾之間 モッチョムビュー トーン 「味噌カツ丼」
春牧 安永丸「海鮮丼」+「トビウオの漬け丼」
安房 島・しまキッチン「お肉Wご飯大盛り無料 黒毛和牛ステーキ丼弁当」※2015年12月に閉店
春牧 喜楽里 「鶏めし丼+ミニうどん」、「カツ丼」
安房 いその香り 「海鮮丼」
安房 武田館キッチンハウス 和が家「ソースカツ丼」
安房 武田館キッチンハウス なつみ庵「親子丼」 ※ 2015年11月に閉店
安房 サンパウロ「豚丼」
安房 屋久どん「天麩羅うどん+ミニソースカツ丼セット」
安房 きらんくや「豚丼蕎麦セット」
島外の丼
小瀬田 エアポートやくしま 「とろろ丼」
宮之浦 ふるさと市場「お勧め料理 あら汁・小鉢お漬物付き海鮮丼」
原 食堂 モッチョム山荘 「天丼」
安房 屋久どん「えび天うどん+■■■漬け丼」
安房 レンガ屋「ミックス丼」
小瀬田 ラ・モンステラ「親子丼」 ※ 2015年10月より無期休業
安房 ファミリーレストランかもがわ「エビ丼」
宮之浦 Bay’s Caf’e Jane「飛魚丼」
安房 萬來軒「麻婆丼」
安房 島・しまキッチン「ステーキ丼」 ※2015年12月に閉店
尾之間 味徳「牛丼」
春牧 みち草「カツ丼」
栗生 松竹「天丼」