屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

半月にバニーガールを想う秋

拝啓

今日のお月様は何やら色っぽい月齢21日の小望月。これからもっと細って13日が新月、それから太って28日がまんまる望月、仲秋の名月です。

夜毎月の満ち欠けを眺めていると、自分のダラダラ加減を情けなく感じられることもましばしば。そんな時、お月さんをモチーフにした絵本が「なんとかしなきゃな」と気持ちを切り替えてくれることもあります。

さて9月の絵本特集は『月とうさぎ』です。

今回、イートハーブのカウンターに並べたのは次の5+1作品。

■ 月のうさぎ (寂聴おはなし絵本)
文:瀬戸内 寂聴、絵:岡村好文、発行:講談社2007年初版

イメージ 1

人によっては『なんていう残酷な絵本!子供には見せられない‼』と嫌悪感を抱かれるかもしれませんが、仏教説話には古くからあるストーリー展開。それをどう受け止め咀嚼するかは読み手にかかっています。
著者寂聴の言葉
「生きることは愛すること。世の中をよくするにも、戦争をやめるにも、愛があればこそ。人を幸せにするにも愛あればこそ。愛こそは想像力です。子どもたちに豊かな想像力を身につけてほしいのです。」

■ となりのたぬき (チューリップえほんシリーズ)
作:せなけいこ、発行:鈴木出版1996年初版

イメージ 2

大っ嫌いなタヌキを「ぽかぽかになぐって、こぶだらけにして、ぺちゃんこにして、おせんべにして、どこかとおくにぶっとばして」とお月様に願ったうさぎでしたが、お月様の出した条件を守ったところ思いも寄らないことが起きてしまいました。
どこぞの国の安全保障も、これに見習ってほしいものです。

■ ぽんぽん山の月 (えほんのもり 7)
文:あまん きみこ、絵:渡辺 洋二、発行:文研出版2005年初版

イメージ 3

母の死を知らぬ子ウサギと恥ずかしがり屋のやまんばと秋風の子と一五夜の月の関わりがまさにメルヘン。見守るものと見守られるもの。世の中本当はそうなんだと言うことに気付きたいものです。

■ おつきみうさぎ (ピーマン村の絵本たち)
文:中川 ひろたか、絵:村上 康成 、発行:童心社2001年初版

イメージ 4

ススキ野原でふるえていた光るうさぎ。ストーリーの展開より、お月見のお供えが月見団子と「さつまいも」なのが変に気になってしまいました。ゆがいて皮を半分剥いた月にむら雲風の「里芋」がふさわしいと思うのですが……

■ おやすみなさいおつきさま
文:マーガレット・ワイズ・ブラウン、絵:クレメント・ハード 、訳:せた ていじ、発行:評論社1979年初版

イメージ 5

淡々と淡々と進むページ。まるで羊が1匹と数えながら眠りにつくような絵本です。絵本とは関係ありませんが、日本語で「羊が一匹、羊が2匹」と唱えても眠くなりませんが、“one Sheep, two sheep”と「シーッ」を繰り返すから眠くなるんでしょうね。ただ日本の子供だと「シーッ」と言われるとおしっこしたくなるかも。

■ お月さまってどんなあじ?
作:マイケル・グレイニエツ、訳:泉 千穂子、発行:セーラー出版1995年初版

イメージ 6

ウサギは出てきませんが、古典的名作絵本「おおきなかぶ」のお月様バージョンのような絵本もご紹介。ただ、最初が亀で、おしまいかと思ったらおまけで魚が出てくるところが愛嬌。お月様はかじるよりペロペロなめてみたいと思うのは私だけでしょうか。

その他、ウサギの出てこないお月さんの絵本はロフトに10冊ほどございますのでよろしければご覧ください。

さて、こんなお月様の絵本に励まされて、今日はイートハーブのカレーを作る一番の下ごしらえ、「カレー味噌」を作りました。

イメージ 7

以前ご興味をお持ちの方からお尋ねがあったので、今回は材料をご紹介します。
野菜:玉ねぎ、ニンニク、ショウガ、トマト(缶)
油:サラダ油とオリーブオイル
炒め油に香り付けするためのホール(シード)スパイス:クミン、コリアンダー、シナモン、クローブ、カルダモン、ベイリーフ、トウガラシ
仕上げのスパイス:ターメリック(屋久島産+インド産)、クミン、コリアンダー、カエンペッパー
その他の調味料:塩、鶏がらスープ
おまじない:「oishikunaaare-genkininaaare-tanoshikunaaare」

六角堂スパイシーブックカフェ・イートハーブの次回営業は9月13日からですが、休店日でも店主が店にいる時は、六角堂オリジナルコーヒー(大熊焙煎所エチオピア・モカ)一杯400円(子供は無料)で明冥文庫の本読み放題。どうぞお気軽にお立ち寄りください。

敬具