拝啓
前回の島の南のエビフライ①に引き続き
今回ご案内するエビフライは五店。
Ⅵ.安房の「八重岳食堂」さんのエビフライ
下の写真は八重岳食堂さんの店に飾られている写真。
2016年12月8日にアップされた「屋久島経済新聞」さんの記事によれば、
「1933(昭和8年)年、創業83年」なので2025年現在創業92年。
創業83年「八重岳食堂」の3代目が語る 名物「屋久島定食」への思い - 屋久島経済新聞
たぶん屋久島で現在営業されている飲食店で最古のお店なのでは。
その“Deep fried shrimp set”を頂くことに。
なんと!エビが五尾。
程よい揚げ上がりでサクサク感に満ち、お腹も満たされました。
創業100年に向けて、ご夫婦でお客様の舌と胃と心を満たしていただければ幸いです。
Ⅶ.春牧の「喜来里」さんのエビフライ
喜来里さんのエビフライは今回が初。
こちらもエビが5尾で、大忙しの時でなければ定食にはアイスコーヒーが付きます。
こちらの女将さんが挑戦された「喜来里カレーう丼(山芋入り)」は一度試していただくのも良いかと。
Ⅶ.春牧の「みち草」さんのエビフライ
みち草さんのメニューで面白いのは「豚のとんかつ定食」という念を入れたネーミング。
だからと言って「海老のエビフライ定食」とは書いてありません。
おでん風の小鉢がお母さんのご飯の雰囲気を醸し出しております。
しっかりプリッとしたエビは食べ応えあり。
今年の夏にまた、ご主人が釣ってきた鰻のうな丼が登場することを願って止みません。
Ⅶ.尾之間の「味徳」さんのエビフライ
尾之間で昼食・夕食の取れるただ一軒の飲食店。
昔から小鉢にざるそば、揚げ物にはパイナップル一切れが付くのがお決まり。
品の良い揚げ上がりのエビは島のお年寄りの人気メニュー。
店に来られる地元の方の8割はエビフライ定食を頼んでいらっしゃるのではないかと。
ただNHK「にっぽん縦断 こころ旅」のロケで2024年の4月に屋久島を訪れた火野正平さんが味徳で食べたのはチキンカツ定食。
壁のサインと女将さんとのツーショットを見るにつけ、日野正平さんのご冥福を祈るばかり。
ちなみに日野さんに代わって自転車で日本を回っているのは女優の田中美佐子さん。
愛らしくさばさばした語り口が魅力的な田中さんが屋久島を訪れて下されば幸いです。
なお、味徳さんの女将さんと先にご案内した喜来里さんの女将さんとは島で評判の美人姉妹で、味徳さんがお姉さん。
お二人ともいつまでもお元気でお店に立って頂きたいものです。
Ⅶ.中間の「つわの花」さんのエビフライ
高齢者交流サロンを兼ねている中間でただ一軒の定食屋さん。
こちらに食後の珈琲が付きます。
20人は優に座れる広さの店内ですが、昼時には地元のお年寄りや家族連れで満席になっていることもしばしば。
地域密着型のお店が、島の他の地区でも増えてくれることを願うばかりです。
というわけで、
島の南のエビフライ巡りはこれにて落着。
ちなみに、屋久島には小瀬田と春牧の二か所にエビの養殖場があります。
せっかく海老の生産地なのですから、役場や商工会や観光協会も手を組んで屋久島産と銘打ったエビ料理を安価に提供できる仕組みを作ってもらえないものかと。
次回の屋久島版『オムライスの秘密 メロンパンの謎』は島のモンブランのご案内。
実は和風モンブラン発祥のお店のパティシエは屋久島安房出身なのでした。
つづく
追伸
6月に入って宮之浦の『樹』(いつき)さんに足を運ぶと
思わぬエビフライ定食と遭遇。
なんと尻尾付き四尾の手前に尻尾なし三尾、合計七尾が載った上、
好みの茶碗蒸しや渋めの合わせ味噌の味噌汁などが着いた立派な定食。
ご馳走様でした。