拝啓
今回のハンバーグを探る旅は島の北部。
まずは島の最北端に近い志戸子の『ガジュマルキッチン』さんのご案内。
実はこの奥のKiinaさんでパパッパパフェを頂きに志戸子まで来たのですが、
港の空き地に車を止めてガジュマルキッチンさんの前を通り過ぎようとすると……
表の看板に今まで気付かなかったハンバーグ定食の張り紙。
迷わず入店。
定食はもれなく1,000円。
目玉焼きの帽子をかぶったハンバーグの登場。
切ってびっくり、中からとろけるチーズがタンラリと。
お会計の際に「チーズ入っててびっくりしたわ」と声を掛けると「美味しいと思ってちょっと入れてみた」との笑顔が帰って参りました。
皆さんお元気で商売繁盛なさいますように。
さて、宮之浦のお目当てのハンバーグは、
『屋久の郷カフェギャラリー百水』さんのハンバーグだったのですが、足を運ぶと定休日でもないのにCLOSED。
ネットで確認すると……
では翌日にと伺えば、なんとメニューにはあるハンバーグはただいまリニューアル中で提供できないとのこと。
来週には何とか出来ているはずですのお言葉になえつつ、向かった先は……
宮之浦のゴルフ場に併設されている『グリーングラス』さん。
お薦めセットの一品としてデミグラスハンバーグがありました。
ここで島で初めて皿に盛られたライスが登場。
食感はフワフワ系ですが、熱々の鉄板に載って湯気を当てているハンバーグの丸っこさがなんとも愛らしいハンバーグでした。
その翌週、際再度百水さんに伺うと……すみませんまだ準備ができなくて……
そこで足を運んだのが宮之浦港のすぐ近くにある『ふるさと市場』さんのレストラン。
1700円にたじろぎましたが、「和牛と黒豚の贅沢な合挽」という売り文句に期待。
熱々の鉄板の上で、湯気を立てながらハンバーグの登場。
ギュギュっと締まった肉の触感をハフハフしながら頂いていると、何やら懐かしい気分に。
それは少年時代、おやつ代わりに台所に1人立って作っていた『マルシンハンバーグ』に何処となく似た食感と味わいだからかも。
ちなみに昭和37発売当時からパッケージに印刷されている女の子「みみちゃん」の髪の毛のカールは魚、リボンの曲線は豚のしっぽと、発売当初の原材料を表現したデザインなのだとか。
マルシンハンバーグの歴史はこちらから。
https://www.marushin-foods.co.jp/pdf/20211222.pdf
その数日後、
連休明けに再び百水さんに足を運ぶと……
「試作品を何度も作っているのですが、施設長のOKがまだ出ないのでまだハンバーグはありません」。とのお話。
そこで足を向けたのは『ふるさと市場』さんのお隣にある、『屋久島観光センター』さんのレストラン。
注文用のQRコード使用。
検索するとハンバーグ単品もありましたがここは「御膳」を。
ハンバーグソースの物々しさ。
醤油風味でハンバーグに掛けると鉄板の上でブクブク泡立ちます。
島で一番しっかりとした食感と牛居ます!と主張している風味。
こちらに限らず、ナツメグやブラックペッパー、ニンニクなどのスパイスをたっぷり使い強めの香り付けをして、甘く炒めた玉ねぎの微塵切りが入っていたらと思うのですが、ハンバーグに限らず島のお口は優しい風味と優しい食感がお好みのようで。
六角堂に戻るまでの帰路、何やら牛を引き連れて帰っているかのような食べたぞ感がありました。
その数日後、
四度目の正直でやっと頂くことができた『百水』さんのハンバーグ。
今回はスタンダードなデミグラスハンバーグを注文。
シンプルではありますが、如何にも洋食屋さん風の副菜と盛り付け。
リニューアルされたハンバーグは一回り大きくなったようで厚みも増し、
柔らかめではありますが、粗挽きでふっくらとした舌触りに好感が持てました。
最近の値上げラッシュの中、福祉事業所の運営とは言えお値段据え置き1,200円のなんとも嬉しい逸品でした。
ただ、宮之浦の『ヒトメクリ』さんが時々提供されている煮込みハンバーグに出会えなかったのは残念でしたが、
https://www.instagram.com/yakushima_hitomekuri/?hl=ja
これでたぶん、島の北のお店でいつ行っても頂けるハンバーグにはすべて出会えたのかと。
ついでと言う訳ではありませんが、
徳洲会病院の向かいには島で二軒しかない全国チェーン店の一つ『ホットモット』さんがあります。(もう一軒は安房のモスバーガー)
そこで頂いて帰ったのは「新」の字に惹かれた「新・デミグラスハンバーグ&から揚げ弁当」。
ただ、注文した後よくメニューを見てみると「から揚げがリニューアル」でハンバーグは前の通りと分かって少ししょんぼり。
それでも海の見える公園で頂くお弁当は少しばかり気分を明るくしてくれました。
なお、宮之浦のお弁当屋『屋久島キッチン』さんにも日替わり弁当の一つとしてハンバーグ弁当がありますが、
残念ながら伺った日には当たりませんでした。
https://www.instagram.com/mf_yaku.kitchen/
約一月掛けて巡った島のハンバーグ。
煮込もうと照り焼きにしようと、和風だろうとエスニックだろうとハンバーグは年中ハンバーグ。
だからこそ島らしさと共に季節の移ろいを少しでも感じられるような副菜や小鉢の工夫を凝らしたお店が増えることを願って止みません。
次に島を出た際には、カリッと表面が焼き上が、ナイフでググっと切り分けると肉汁がジュワッと染み出し、嚙み締めれば粗挽き肉の確かな舌触りを楽しめ、鼻からスパイスの香りが抜ける、甘くもなくてフワフワでもないハンバーグを見つけて頂きたいものです。
とりあえずは、BigBoyの大俵ハンバーグ400gを頂ければよしとしたいものです。
敬具