屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

屋久島ボンボンポイ第52+2回 リンゴ可愛や第10回 湯泊 はまゆ 紅の夢と祈り

拝啓

今からちょうど一年前、湯泊の「珈琲 はまゆ」さんで頂いたのが「紅玉りんごのタルトタタン」と「紅の夢りんごタルト」。

「紅の夢」と再び出会える日を待ち侘びておりましたが、

遂に願いを達成できるとあって、六角堂を昼過ぎに発信。

その道すがら、立ち寄ったのは尾之間のひまわり畑

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岩崎ホテルの小島寄り、県道海側。

海風にそよぐ銀のススキと金のひまわりを同時に観られるのも屋久島ならでは。

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そこから約5分、湯泊温泉脇のはまゆさんに到着。

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「まだやっていた かき氷」にも心惹かれましたが、ここは初志貫徹。

「紅の夢タルト」と紅茶をお願いして、定位置に着席しようとすると……

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カウンター上に鎮座していたオルゴール付き回転飾(正式名称はお聞きするのを忘れました)のスイッチオン。

これもまた「夢」の演出かと、一人納得して待つことしばし。

運ばれてきたティーポットはママさんの人柄が偲ばれ、

その横には昨年とはまた装いを変えたケーキが。

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こちらが2019年バージョンの紅の夢

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こちらが2020年バージョンの紅の夢

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縞々に剥いた皮の赤味とアイシングの白さが「紅」の夢をドレスアップ。

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相変わらぬ果肉のセクシーさに加え、ケーキのサックリ感が品の良さをやんわり主張。

 

昨年のように、タルトタタンを頂けなかったのは残念ですが、

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いくら焼きリンゴが好きとはいえ、欲張りすぎるのは罪の元。

今年もまた、夢に出会えたことを感謝。

 

帰り道、はまゆさんで拝見した回転オルゴールに触発されて、

シドッチ神父上陸記念カトリック教会へ。

ひょっとしたらもう、恒例のクリスマス飾が供えられているかも、と伺えば……

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どうやら準備中。

小島には満開のコスモス畑を楽しみに来られた方がたくさんいらっしゃいましたが、

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江戸時代にイタリアからキリスト教の布教を目指して密航し、

思いを遂げることなくひっそり亡くなられたシドッチ神父を偲び、

県道を挟んだ小島神社にお参りされる方は稀かも。

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ちなみに小島神社の祭神は学問の神様の菅原道真公、

そしてイザナギイザナミの子で海と山の神様、大山祇命(おおやまつみのみこと)

また、見た目でそれとは分かりませんが水神様や水の神様、ヱビス様も鎮座して、

小島は様々な神さん仏さんの溢れる里。

花畑と共にそうした島の文化も慈しみ、守りたいもの。

 

で、尾之間まで車を進めると、

ひまわり畑の周囲ぐるりと、往路にはなかった幟が幾本も。

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こりゃぁ無粋と思う気持ちが湧きつつも、

県道の向かいに建つ「尾之間耕地整理記念碑」に目を留めれば、

島に生きる人々の思いもまた。

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紅いべべと頭巾をお召になったお地蔵さまに一礼。

いついつまでも島の豊穣と暮らしの安寧をお見守りくださいませ。

敬具

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