拝啓
一雨ごとに深まり往く秋の屋久島。
島でリンゴは採れませんが、毎年島のカフェではリンゴケーキが其処此処に登場。
そんな中、秋限定ではありませんが尾之間の「Pain de sucre」(サトウパン)さんで朝一番にショーケースに並べられたアップルパイが何とも美味。
見た目の愛らしさもさることながら、サクッとしたパイ生地の歯触り、しっかりした食感を残しながらも滑らかに溶けるリンゴの舌触り、鼻に抜けるリンゴとバターの風味。
実のところ、生のリンゴはそれほど好物ではありせんが、熱を通して調理したリンゴは大好物の一つ。
オーブンで焼いてシナモン香る丸ごと焼きリンゴはなおのこと。
こんなんや
こんなんを
食べさせて下さるお店が一軒でも屋久島にあってほしい。
それがこの秋最大の望みです。
それが無理ならせめて、先日ご紹介した湯泊の「喫茶はまゆ」さんのリンゴのタタンパウンドのような焼きリンゴケーキを頂けるお店を訪ね、
ケーキを見つめて紅茶を啜りながら、『リンゴの唄』を心の中で口ずさんでみたいもの。
戦後映画第1号『そよかぜ』(1945年10月11日公開)の主題歌として発表された「リンゴの唄」は日本復興のシンボル。
コロナ災禍鎮まらぬ秋、リンゴが人々の慰めとなりますように。
敬具