拝啓
先月、鹿児島市内に所用で出向いた際、ジュンク堂でカレー関連の絵本を二冊購入。
繁華街を歩く人の9割5分はマスクを着用されていてびっくり。
その天文館のショーパブ「NEW おだまLee男爵」で7月1日、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生。
あおりを食ってデパート山形屋も一時休業に。
7月7日付け朝日新聞デジタルの新型コロナウイルス感染者数の推移によれば、
鹿児島県の10万人あたり陽性者数は
5.94人で、東京都の5.03人を抑えて全国第1位に躍進。
で、
県知事選挙戦(7/12投開票)真っ只中の鹿児島県はアタフタ。
県民対象の「ディスカバー鹿児島キャンペーン」の内容変更を決定。
(鹿児島県宿泊助成 21日まで券の使用自粛要請 コロナ感染拡大で 南日本新聞 | 373news.com)
また、
「接待を伴う飲食店においては,感染拡大防止の ため,休業の御協力をお願いします」と休業要請と協力金の支給を発表。
屋久島町も健康長寿課がご来島者と町民に向けて注意喚起とお願いを。
NHK NEWS WEBの都道府県別の感染状況で鹿児島県の感染者数を検索すると、
その感染者の増加に不安を抱くのは自然な感覚かと思いますが、
特設サイト 新型コロナウイルス 都道府県別の感染者数・感染者マップ|NHK
ここは慌てず冷静に、
NHK NEWS WEBの「日本国内の死者数」の推移を見ると、
感染者=検査で陽性反応が出た人が地域によって増えていても、
この数週間、全国で日毎の死者数は一桁。
また、
時事ドットコム「新型コロナウイルス都道府県別感染者数・死者数」によれば、
鹿児島県内のコロナウイルス感染死亡者は、
7月6日現在累計 0人。
もちろん、今回のコロナ災禍が終息したわけではありませんが、
感染者数は検査数が増えるほど増加するのが自然の理。
合理的かつ適切な感染予防対策は必要ですが、
それ以上に、
過剰な不安に飲み込まれ、
ストレスを高めて免疫力を落とさぬよう用心したいもの。
そこでお薦めするのが「カレー」。やっと登場 (;^_^A)
六角堂明冥文庫にはカレーやスパイスの効用を説く本も十数冊。
カレーに使われるスパイスには殺菌・消毒・解毒効果に加え、
疲労回復や整腸、美肌など様々な効能が。
これまでも日本の食の代表選手でしたが、
アフターコロナの「新しい食習慣」では一層注目されるに違いなし。
と言う訳で、
島で頂ける新しいカレーを二種類ご案内。
その一つは、宮之浦の「CAFE Kitchen HUB」さんの
自家製ビーフカレー(ミニサラダ付き)。
今回は+160円でジンジャーエールを付けて頂くことに。
ググっと寄れば、良い香り。
穏やかな味わいで、一口一口ハフハフと。
「おかんのカレーが一番、レトルトでも十分美味しいわい」とおっしゃる向きもございましょうが、
他のお客様が和やかにおしゃべりされている洒落た店内に身を置きつつ、
ひと匙ひと匙運ぶカレーはまた別物。
ただ今回残念だったのは、
別のテーブルで飲食店従業員の心得を大声で説くおっさんの無粋さ。
お会計後、スタッフさんの笑顔に見送られたのが救いでした。
そしてもう一軒は、
2か月前にドライカレーをご紹介した原の「木村珈琲」さんの
新作「昭和の(ポッテリ)カレー」。
店内ではご常連さん達が楽しげにご歓談。
「昭和のカレー下さい」とお願いすると、
「二つ入る具の鶏肉が、もう一つしか残ってなくて、ゴメンナサイ」とのこと。
「一つでもいいから大盛で頂戴」とお願いし、
空いたテーブルの片隅で待つことしばし。
カレーでもアサリのお澄まし付きが嬉しいところ。
厚切りカボチャのほくほくと、じっくり煮込まれた鶏の手羽元にほっこり。
ただ、
「昭和」が胃の腑と脳には沁みて来ず、
どこが昭和なの?と聞けば、小麦粉を炒めて作ったところとのこと。
確かに銀杏切りの人参やら賽の目切りのジャガイモも入ってはいるのですが……
やはり肉は豚のこま切れじゃないと。
さらにはカボチャではなくグリーンピース何ぞがトッピングされていないと……
昭和レトロが醸し出されないのではないかと。
冒頭で繰り広げられるライスカレー蘊蓄。
これこそが昭和のカレーの基本形……と勝手に思っておりますが。
そもそもカレーライスが日本の国民食として普及・定着した要因の
第一は、
カレーライスが戦時中に軍隊のメニューとして取り入れられこと。
そのレシピを体得した兵隊が全国津々浦々で飲食店を開業し、大衆食として普及。
第二は、
終戦間もなくオリエンタルカレー(愛知県発祥)が家庭用の即席カレー(粉)を世に出し、その後ハウス食品が固形の即席カレーを発売したこと。
これにより簡便な家庭食として定着。
第三には、
大塚食品が1968年に世界初の市販用レトルトカレー「ボンカレー」を開発したこと。
関西の会社だけあって、肉は牛肉。
その後のカレーの成長と多様な展開は皆が知るところ。
平成の世になってから、インドやネパールやタイから出稼ぎにきた外国人が営む「カレー屋」が町に溢れるようになり、
1978(S53)年に名古屋市郊外の西枇杷島町で開業したCoCo壱番屋は、今や世界最大のカレーチェーンとなり、
2017年には秋葉原にハラール対応のカレー専門店をオープンするまでに。
時は巡って令和の時代、そしてアフターコロナの時代へと。
人々が求める「日常の安心感」と「気軽な外食の楽しみ」をカレーは提供し続けるのかと。
六角堂スパイシーブックカフェ イートハーブも来週には開店予定。
屋久島町民限定の離島カード割もご利用可能。
登録店はこちらでご確認頂けます。
離島カード割引 対応店舗一覧 http://www.town.yakushima.2020/07/20200708pdf
ちんたらcafeで「もう一つの日常」をゆるゆるお楽しみいただければ幸いです。
敬具
「屋久島カレー事情」でご案内したお店の過去記事はこちらからどうぞ。