屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

六角堂ちんたらカフェからのお知らせ 花冷えの凍える闇に夜明け待つ

六角堂スパイシーブックカフェ
🍛📚☕
イートハーブからのお知らせ

もう今年は咲かないかと諦めかけていた桜が咲いたちんたらカフェ。

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昨年のクリスマスの営業を最後にしばらくお休みを頂いていた六角堂スパイシーブックカフェ・イートハーブ。

1月は時ならぬ大風による倒木で屋根修理のため開業できず、3月再開予定を目指している間に新型コロナウイルスの感染拡大。身内の不幸やら何やらでバタバタしつつ月日は流れ……

キリストさんの誕生日の次の節目はお釈迦さんの誕生日、4月8日の灌仏会にと再開準備を進めておりましたが……

早くともGWが明けるまではお休みを続けさせていただくことにいたしました。

皆様にほっこりゆるゆるのお時間を楽しんで頂ける日が参りますことを、接客担当従業員のニャー共々、心より願っております。

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追伸挿入

2020年4月24日の鹿児島県から「新型コロナウイルスウイルス感染予防休業・営業時間短縮協力要請」が出されたため、重ねて4/25~5/6休業のお知らせを看板にも掲示いたしました。

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その替わり……にもなりませんが、

何度も電話でお問い合わせ下さったお客様や、

GWから夏にかけて六角堂コテージにご滞在のご予約を頂いておりながら、

キャンセルやむなしでご来島頂けなかった沢山のお客様に、

島の近況をお伝え致します。

 

昨日、用事を済ませに尾之間まで行く道中

六角堂から西に向かってすぐそこの屋久ジェラートそらうみ」さんはキッチンカーによるテイクアウト販売を一日だけされましたが、今は我慢の一文字。

https://www.facebook.com/yakushima.gelato.soraumi/

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観光客に大人気のアクセサリーショップ「HONU」の店先には二匹の犬が店番をしているばかり。

http://honu-yakushima.com/

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先月世話になった「モストレル」さんはどんな様子かと伺えば……

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なんと「珈琲乃郷」の看板までもが取り外されてひっそりと。

ネットで確認すると、ショップは閉じてネット販売だけにされるとのこと。

2月には満開の寒緋桜の元で、あんなに笑顔があふれていたのに。

辛いです。

 

鯛之川を渡って集落に入ってすぐ、週に一度はお昼ご飯を頂いていた「木村珈琲」さんの前を通れば、いつもある「本日の日替わりランチ」の看板はなく、

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ついに休業。

モーニング専門の「ノルン」さんはと、車を回せば、

モーニングの作り手は魔女か女神か 新店探訪 ➂ (グッドモーニング 第9回) - 屋久島六角堂便り~手紙

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やはり。

県道に戻ってすぐの「ラーメンオリオン」さんは4月末まで休業。

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屋久島の食材をふんだんに使った「食彩 なからせ」さんも当分の間休業。

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ノマドさんは、冬季休業が春季休業となったまま、何時くつろぎに伺えることやら。

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尾之間の入り口ではサギが一羽ぽつねんと。

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お腹が空いたので「パンドシュクレ」さんでコロッケパンを一つ頂こうかと覗いてみれば、営業日を減らされて本日closed。

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ひょっとして万が一と思い、「ペイタ」さんに伺えば、

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休業のお知らせの張り紙が、1月の時とは変わって居りましたが、休業に変わりなし。

おまけに、観光客ばかりでなく地元ファンも多い「味徳」さんまで。

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摩耗していく心を引き摺る帰り途、「ボン・クラード」さんの前を通れば車が一台。これはと思って車を止めれば、久しぶりに観るオーナーさんの顔。

4月から再開するはずだったのがコロナ騒ぎで足踏み状態。テイクアウト弁当の計画をしている最中とのこと。

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お互い生き残れますようにと励まし合いつつ、

麦生に戻れば「瀬山鮮魚店さんの店先で、鯉のぼりが風に吹かれて元気一杯。

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魚屋の鯉のぼりが何やらおかしく、心も少し晴れやかに。

 

その夕方、切れた珈琲豆を注文しがてら珈琲一杯頂こうと永久保「雪苔屋」を訪ねると、営業日のはずなのにclosedの石看板。

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ネットで確認すれば、

「4月18日から、ご予約店頭販売と通信販売のみで営業いたします。」

その場で注文できたのが不幸中の幸い。

 

もうすぐ5月だというのに変に冷え込む夕暮れ時、早目の夕食を安房「かもがわ」さんの「焼き魚定食-さば」でと思ったところが

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なんと、夜はテイクアウトのみになっているではありませんか。

これがダメ押しのホームラン。ショボショボ家に帰るしかありません。

 

平野の「三岳」工場の横を通れば、倒壊した廃屋の屋根を覆う紫の花。

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これぞ屋久島。

屋久島ではウイルスに感染して重篤になる以上に、心と財布が重篤になり、取り返しのつかないことになる人が続出するのではと深く危惧。

5月10日の屋久島町町会議員補欠選まであと17日。

コロナの深い闇夜が明ける前に、凍え死んでしまわないよう、行政も議会も最大限の努力をしていただきたいと願わざるをえません。

 

さて、今から12年ほど前。

某女子中学校に入学してきた子供たちと一緒に校庭に実ったサクランボの種を採り、翌年芽生えた苗を育てた桜の樹。

6年前の屋久島移住の際、トラックに一本積んで六角堂に移植しました。

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ずっと蕾が硬いままで、今年はもう咲かないのかと思っていたらポツリぽつりと六輪開花。

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脚立に昇って密着撮影。

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何ともいとおしく可憐な花びら。

そして季節外れの花冷え。

 

あの東日本大震災の復興の始まりに毎日流れていた「花は咲く」。

いま、必要なのは感染防止対策や生活費の補助と共に、
「わたしは今、誰と共に何を残せるだろう」と問う姿勢なのかも。
独り静かに曲を聴きつつ、歌詞を咀嚼。


花は咲く
花は咲くプロジェクト
作曲:菅野よう子
作詞︰岩井俊二

真っ白な 雪道に 春風香る
わたしは なつかしい
あの街を 思い出す
叶えたい 夢もあった
変わりたい 自分もいた
今はただ なつかしい
あの人を 思い出す
誰かの歌が聞こえる
誰かを励ましてる
誰かの笑顔が見える
悲しみの向こう側に
花は 花は 花は咲く
いつか生まれる君に
花は 花は 花は咲く
わたしは何を残しただろう


夜空の 向こうの 朝の気配に
わたしは なつかしい
あの日々を 思い出す
傷ついて 傷つけて
報われず 泣いたりして
今はただ 愛おしい
あの人を 思い出す
誰かの想いが見える
誰かと結ばれてる
誰かの未来が見える
悲しみの向こう側に
花は 花は 花は咲く
いつか生まれる君に
花は 花は 花は咲く
わたしは何を残しただろう
花は 花は 花は咲く
いつか生まれる君に
花は 花は 花は咲く
わたしは何を残しただろう
花は 花は 花は咲く
いつか生まれる君に
花は 花は 花は咲く
いつか恋する君のために

 

全国・世界各地で、それぞれの生活を営んでいるかつての教え子たちも、

この難局を元気に乗り切ってくれることを願って止みません。

敬具