屋久島六角堂便り~手紙

自然と人が織りなす屋久島の多様性を屋久島六角堂から折々にお伝えします

おみずの島プロジェクト [条例再検討] 荒れた施設と元気な女性cafe その1

拝啓

今日は久しぶりのオフの一日。明るい日差しを浴びて頭に浮かんだのがこの画像。

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ずっと以前から尾之間のバイパス、パン・ド・シュクレさんと寿司将さんの間にある「尾之間文化の森」の看板。あの奥はどうなっていて、だれが何の目的で作ったのか?

先ごろから調べている屋久島町例規集には「尾之間文化の森」の項目はなく、それに関係しそうな気がしたのは屋久島町尾之間自然休養村管理センター条例」。

そこに書かれているのは

「第1条 屋久地区自然休養村整備計画に基づき、町民、都市生活者等に研修、休養の場を提供し、併せて農林漁家の所得向上と就業機会の増大に寄与するため屋久島町尾之間自然休養村管理センターを設置する」

 

そこで、農協や郵便局への用事を済ませがてら「自然休養村」なるものの実態を知ろうと、ちんたらボチボチ。

尾之間の郵便局の職員さんに「尾之間自然休養村は何処ですか?」と聞けば「農協を上がったすぐ上の建物です」とのお答え。

「いえいえ管理センターではなく自然休養村がどこか知りたいのです」と改めて問えば「???」。

「バイパスの山手の所にあるなんちゃらの森はその一部なんじゃないのですか?」としつこく問うと「遊歩道のようなものがあるようですが、行ったことが無いもので……」

そこでとりあえず屋久島町尾之間自然休養村管理センター」へ。

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入り口には「簡易保険積立金融資施設」のプレートが。

中に入って職員さんに「自然休養村は何処ですか」と問えば、「ここです」とのお答え。聞けば「文化の森」がある場所は、戦時中の米軍艦載機による空襲があった時、尾之間の集落の人々が避難した岩屋のような洞窟のようなものがある場所だとか。

何年も前に「尾之間文化の森構想」と言うのができ、町が区民の土地を買い上げて遊歩道を作っているようだが、今どうなっているのかわからない。区長さんがいればちゃんと詳しいことをお話しできるのですが……とのこと。

「駐車場はないので近くの空き地にでも止めて下さい」というお言葉に従い……「森」に向かうと

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県道から30mほど先に木製のテーブルと椅子、その脇に案内板が二つ。

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尾之間区では地域活性化につながる糸口を探るために尾之間区民で構成された『文化の森整備推進員会』が組織され、現状の森と植生を保護保全しつつ里のエコツアーや住民が気楽に散策できる場所として道標や散策道を整備することを提案し、案内板やベンチの整備を行いました」との説明が。

末尾に屋久島町・尾之間区」とあるので役場と集落の共同管理なのでしょうか?

よく分らぬまま赤い矢印に従って先に進むと……

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20mも行かない内に散策道はササやらシダやら雑木に覆われ、蛇でも出そうで戻りました。こりゃ集落の人も行かないわけで、エコツアーにも利用されていなさそう。

お金や労力を掛けながら、なんでこうなる……

屋久島町第二次振興策」の58p基本構想「一生学び、切磋琢磨する環境づくり」にはは、課題として「子供達の遊べるスペース、親子連れで楽しめる場の提供」があげ荒れていますが

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集落にすでにある施設の現状をどれほど把握して、施策や目標が立てられているのやら

と溜息つきながら車に戻り、

Aコープで弁当でも買おうかと車を走らせてすぐ、「保食(うけもち)神社」の脇を通り抜ける刹那

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「珈琲屋」の幟が。今までこんなところに気づきませんでしたが、これも何かのご縁かと坂を上って車を回せば

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「かふぇ木霊 珈琲屋 cafeこだま」の旗がひらめくこの店は……10年ほど前、六角堂を建てる土地を探しに島を巡っていたころ、不動産屋さんの紹介で訪れた移住者カフェではありませんか。

どこにあったか忘れていましたが、ここだったのか。

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店内は昔と変わらぬ佇まいですが、食事の提供は止めたとのこと。常連さんはやはりその当時にお会いして、大工さんの紹介をして下さった移住者の方。奇遇です。

 

珈琲を頂きながらあれこれ話をしていると、栗生集落の「青少年旅行村」の手前に名古屋から移住された方がカフェを始められたとの情報を。

そこで一路、車を西へ……

 

さて、ここで再び屋久島町の条例。

島のあちこちで耳にするのは「観光客が減って島がどんどん沈んでいる」、「人が減って集落がますます寂れていく」

そこで、「地域振興」と「産業」に関する主な条例をおさらい。

第3編 行政通則

第8章 地域振興には次の条例が。

屋久島町世界自然遺産・食の条例
屋久島町ふるさとふれあいの館条例
吉田コミュニティセンターふれあい館条例
屋久島町総合センター条例
屋久島町町民すこやかふれあいセンター条例
屋久離島開発総合センター条例
屋久島町生活館条例
屋久島町集落の未来創生事業の助成に関する条例

知っているのは「離島開発総合センター」ぐらい……

第8編 産業

第1章 商工・観光には

屋久島町矢筈森林総合利用施設条例
屋久島町コミュニティプラザ屋久島館条例
屋久島町野営場等林間休養施設条例
屋久島町石楠花の森公園条例
屋久島町屋久杉ランド休憩施設条例
屋久島町特産品展示館条例
屋久島町まごころ市ぽん・たん館条例
屋久島町志戸子ガジュマル公園条例

「特産品展示館」ってどこにあるんやろ???

第2章 農林

第2節 農業 には
屋久島町果樹会館条例
屋久島町尾之間自然休養村管理センター条例
屋久島町宮之浦活性化施設条例
屋久島町長峰農産物加工施設条例
屋久島町栗生ふれあい加工センター条例
屋久島町特産品販売所もりの市場条例
屋久島町ふるさと創生会館条例
屋久島町営農支援センター条例

「果樹会館」「特産品販売所もりの市場」なんて初めて聞いた……

第3節 畜産
屋久町営旭牧場条例
屋久町営長峰牧場条例

旭牧場は県道沿いで牛も見るけど。長峰って……

第3章 水産
屋久島町漁港管理条例

屋久島町漁村センター条例

「漁業センター」を例規集で検索してみれば

「第1条 町内において水産業を営む者及び水産業に従事する者の相互の親睦と生産意欲の向上及び生活環境をつくるための研修、集会等の施設として、屋久島町漁村センターを設置する。」
「第2条 漁村センターの位置は、屋久島町一湊324番地8とする。」

一湊にあって安房にはないのか……

と、まあ知らないことだらけ。

そこで、栗生に行くついで「栗生ふれあい加工センター」の外観だけでも見てこうかと……

 

次回に続く

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