拝啓
今日2019年4月30日で「平成」も終わり……ですが
湧き出す雲が山肌を這う屋久島は、
そんな元号の変わり目といった国事行為とは全く無縁の趣き。
安房の高速船乗り場は飛行機の欠航などの影響もあってか、
下船乗船のお客様でごった返しておりました。
そんな午後、平成の締めくくりにふさわしい何かを食そうと思い立ったのが
横峯の「のどか」さん。
先月頂いた「チキン南蛮定食」のボリュームと肉の触感が印象に残っており、
「のどかに行けば何かあるかも」と思った次第。
今日営業されているかどうか、そんな不安を払しょくしてくれた県道際の看板。
横峯縄文遺跡の脇を抜け、
閉店15分前にお店に入り、「大丈夫ですか?」と問えば「ハイどうぞ」の笑顔。
席に着くとのどかな置物が窓際に。
ちなみに店名ののどかは漢字で書くと「野土花」。
メニューを一瞥すると、その真ん中になんと!
「カレーライス(特大カツ)☆限定4食☆」とあるではありませんか。
ちょっとお高いけど……
思い起こせば1年前。
屋久島カレー事情 第65回 縄文の暮らし偲ばん筍の旬 でご紹介したのは……
「旬の筍のせカツカレー」。
(ちなみにこのカツカレーは1,100円でした)
それとどんな風に違うのか⁈
ワクワクしつつも平静を装って注文し、
待つことしばし……
この写真ではどうにも伝わらない迫力たっぷりの特大カツ!
ご飯のほぼ全面にカツがずっしりどっしり鎮座ましまし、そこからあふれ出るようにカレーのルーが。
「翔んで!ヘイセイ」とわけわからなくなるほどのインパクト。
カレーのお味はのどかさんらしい穏やかな癒し系。
ただ、カレーを食べているというよりも、カレーソースに浸った分厚くやわらかなトンカツをひたすら頬張る感覚。
まあ、トンカツ好きなら一度はお試しあれ。
去り往く平成の良い思い出が作れました。
のどかさんに、感謝。
敬具
屋久島カレー事情インデックス
第74回 ラーメンの脇にほころぶカレーかな
安房 「万福」 カレーライス
第71回 平成の終わりに昭和を食らいけり
原 「木村珈琲」 黒毛和牛のすじ肉カレーライス
第70回 香り立つうまし島ぞとあきもせず
小瀬田 「ひよりや」
第69回 ココナツの花咲きにけりカレー皿
平内 「naa yuu cafe」ココナッツチキンカレー
第68回 台風に勝てるものかはカツカレー
宮之浦 「屋久島ふるさと市場 島の恵み館」
第67回 持つものを活かし味わう恵比須顔
宮之浦 「カフェギャラリー 百水」
第66回 神山を愛でる花火に幸願う
宮之浦 「こむぎこ」
第65回 縄文の暮らし偲ばん筍の旬
横峯 「のどか」
第64回 やまがらのかれいなるひぞ梅雨の入り
宮之浦 「やまがら屋」
第63回 歳月の深めしことばあじわえり
第61回 春雨に閉じて開いて萌える山
第60回 猫舌に優しきごはん冬の海
第59回 森に虹魚介香し島カレー
宮之浦「浜焼き 悠楽」
第58回 あざなえる縄の目の間のカレーかな
鹿児島市内
「田中屋」
「鹿児島市立病院レストランだんらん」
第57回 梅雨空のひょうたん島を臨むチャイ
永田 「sea & sun」
第56回 薫る風命育む薬の島
原 「食堂 もっちょむ山荘」※2017年閉店
第55回 宮参るカレーひと匙厄払い
宮之浦「宮カフェ」
第54回 しぶとさの秘訣は迷わぬ自然体
第53回 春陽の海を越えゆく森カレー
小瀬田「moricafe STAND」
第52回 冬籠るカフェの新たな春待たん 今年最後の豆腐カレー
第51回 勤労の香りぞ高き島カレー 夏には夏の冬には冬の味わいを
第50回 島の濃き緑染み入るカフェカレー 最北のカレー
永田 「水照玉」
第49回 段々の青き棚田に福来れ 爽やかな女将さんの前途を祝して
椨川 「たぶ川」※楠川へ移転
第48回 島に居て上機嫌なる腹の虫 一食の価値あるアートカレー
麦生 「DAVIS」
第47回 夏雲の島に生まれし海カレー 根っからの島民による全国民のためのカレー
宮之浦「やくしま食堂」※2018年1月閉店
第46回 赤き子の島に生まれし雨後の昼 和洋の狭間に知るカレーの深み
安房 武田館キッチンハウス「かたぎりさん」
第44回 年の瀬に飛び立ちて行く背や丸し EBI Fly to the distance
第43回 和も洋も隔てなきなり島カレー 受けて立った宮之浦の戦い
宮之浦「雲水」
第42回 春牧に昇る旭日を拝みけり 笑顔は究極のスパイスなり
春牧 「喜楽里」
第41回 軒先の雫気にせずカレー買う 県道脇のコンテナで作るオヤジに買うオヤジ
小瀬田 「モリカフェ」
第40回 新月に隠れてうさぎカレー食い カレーが地球を回している
麦生 「DAVIS」
第39回 人の世を写して流る秋の雲 ブタにも「六」がありました
第36回 あきもせず くるりくるりの島時間 港に香るカレーの風味
宮之浦 「雪苔屋」※2018年5月閉店→永久保に移転
第35回 島に逃げ極楽とんぼの島カレー 南の村の豆カレー
平内 「サウスビレッジ」※2015年閉店
第34回 透き通る海を背中に浜カレー 浜辺でスパイシー
一湊海水浴場 「カレー専門店 屋久島カレー グロース」
第33回 梅雨明けを手土産に来い11号 ここは南国
第32回 どこにでもあれどどこにもないカレー どこでもカレー
楠川 「楠川ふれあいセンターじょんこう茶屋」
第31回 梅雨空に割りてすがしきカレーパン モーニングカレーパン
尾之間「ペイタ」
第30回 海山にガッツリカレー連れテイク ガッツリ登山弁当カレー
安房 「かもがわ」
第29回 台風も賑わうアジアの交差点 パワーアップして帰ってきたAmara
安房 「新Amara 南国酒場」※2016年閉店
第28回 屋久島にアジアの緑風巡り来る 京都からやってきたアジアンカレー
安房 「かもがわ」
第29回 台風も賑わうアジアの交差点 パワーアップして帰ってきたAmara
安房 「新Amara 南国酒場」※2016年閉店
第28回 屋久島にアジアの緑風巡り来る 京都からやってきたアジアンカレー
第27回 ラーメンをスープにさらう島カレー ラーメン屋のカレー定食
宮之浦 「王龍(ワンロン)」 ※2016年閉店
第26回 脇役のカレー目当てに蕎麦すする カレーやってます
尾之間 「手打ちそば屋」※2016年閉店
宮之浦 「王龍(ワンロン)」 ※2016年閉店
第26回 脇役のカレー目当てに蕎麦すする カレーやってます
尾之間 「手打ちそば屋」※2016年閉店
第25回 春雨に煙る木立のカツカレー 縄文登山のカレー
小瀬田「花鈴」
※ 番号の重複をご容赦ください
第21回 対岸に香れるカレー求めけり 海を渡って
陳列棚のカレー 2
尾之間「モッチョムビュー トーン」 ※2017年閉店
安房「田中屋」
第8回